運動会、とりとめもなく

東京は朝から雨。昼過ぎにはやんで青空も多少戻ったけど、
予定されていた運動会が中止されたところが多かったんだろうな。
カレンダーを見て、ああ、
今年は10月10日そのものが日曜の体育の日だったんだなと思う。
昔は今と違って月曜が休みの3連休じゃなかったんだよ、
そんなふうに言っても俄かには信じられない。そんな日も近いうちに来る。


もちろん僕は運動会というものが苦手で、1年のうちで最も嫌な日の1つだった。
(というか子どもの頃は365日全てが嫌な日だったわけだが)


体育が苦手だったり、その見せしめのように大勢の人が集まっていたり。
楽しい雰囲気を醸し出そうとすればするほど惨めな気持ちになる。
高校ともなるといかにしてサボるか。関わらないようにするか。
その場にはいても、いかにして心を閉ざすか。
そしてそれが周りの人にばれないように平然としたフリを見せるか。


今から10数年前、新入社員時代に夢の島の公園で会社の運動会に出たのが最後か。
とりあえずジャージ着てテントの下でビール飲んでて、
競技には参加しなかったように思う。
朝集まって昼過ぎには終わって、
今だから言うがとある女の子とその後デートで横浜に出かけた。
映画を観たんだったか、観てないんだったか。忘れてしまった。


運動会は嫌いだけど、かといって以前どこかで聞いた
運動のできる人できない人の差別をなくするために
全員で手をつないでゴールをしましょう、とした運動会の話、これはもっと嫌だ。
何かが歪んでいる。
苦肉の策でそうなったらまだいいけど、
なんらかの思想があってそうなったならばゾッとする。


いつの日か僕にも子供ができて、運動会でビデオカメラを回すのだろうか?
そこには家族があろうともどことなく孤独な大人が大勢いて、
ファインダー越しに光景を覗くしかすることがなくなっている。
そんな状況を思い浮かべる。
賑やかな音楽。カラフルな風船。子どもたちの笑顔。
なんで今自分はここにいるんだろう? ってことをぼんやりと考える。


運動会は幸福の象徴足りえるのだろうか?
世の中の人に問いたいと思う。