14花、入伝式

昨日は編集学校の師範代養成コース「花伝所」の第14期入学式(入伝式)だった。


昼、知り合いの知り合い経由の細い糸で繋がりあった5人で集まって会食。
この人とこの人は「守」(入門コース)で一緒で、
この人とこの人は「破」(応用コース)で一緒でというような。
僕も2人の方はこの日が初めて。


丸の内オアゾ松丸本舗で集合。朝眠れず、平日通り6時過ぎに目が覚める。
作業を少し進めて図書館へ。その後東京駅へ。10時半に到着。
その後待ち合わせの時間まで1時間以上、本を眺めて過ごす。何冊か買う。
入院しているときに読もうと鈴木いづみの全集のうちSFをテーマにしたもの。
手塚治虫のエロス系作品集上下。山本直樹の短編集。
『遊』のバックナンバーのうち、■■■◆◆◆◆◆◆特集の号を見つけ、それも。
(前は松丸にもなかったのに。今回の作業のために見つけてきたのだろうか?
 松丸にはあともう1冊あります!)


今回の大収穫は『銀星倶楽部』のNo.14「オルタナティブ・ミュージック」
これ、\1,223円(税込)で買えたんだけど、
先ほど amazon を見てみたら \2,995よりとなっていた。半額以下で入手できた!!
何がすごいって、全編オリジナルのインタビューでそのメンツが
SPK, Laibach, Einsturzende Neubauten, Death in June, Test Dept, Tack Headなど。
もしかして、Laibach の日本人による直接のインタビューって
活字になったのこれだけかも。貴重。
『Opus Dei』の日本盤を持ってないのでなんとも言えないが。
さっそく読む。あー・・・、なるほど。
予想通り、コンセプチュアル・アートとしての政治声明の表明に終わって、
結局何も分からない。
いやー、でもねえ80年代の Laibach はほんと素晴らしいんだよ。
ここまでコンセプトがガッチリ決まったキチガイ音楽は他にない。
全体主義オペラ。アナキズムの末裔。


気になっていたチョムスキーの 9.11 周りの本は
ブックショップエディターの○○さんにも探してもらったが見つからず。
先週来たときにはあったはずが。売れてしまったのか。
これも入院中に読むつもりだった。


5人揃って、八重洲側に移動して「過門香」へ。
麻婆豆腐が評判いいということで皆それに。辛いが、うまかった。
みんな、花伝所を前にして不安だよね、という話をする。
楽なもんじゃない、相当引き締められると皆がそれとなく知っている。


食べ終わって外苑前の駅へ。会場に移動。
駅を出てやけに人が多いなあと思ったら、大学野球早慶戦の決勝戦の日だった。


入伝式が始まる。
「離」のときには同じ学衆(生徒)だった間柄だとしても
その場を終えて一歩外に踏み出したらほとんどの方は教える側だったりするわけで。
何人かの「離」やその後で縁のあった方と
「あの時はどうも」「お世話になります」と挨拶を交わす。
それがかなり不思議。というかちょっとやりにくい。
何人かの方と、例の作業のことなどちょこちょこ話し込む。


それ以外の時間は、私語厳禁のヒリヒリピリピリした緊張が重苦しく包み込む。


休憩時間に1人ポツンと座っていたら
松岡正剛校長から「岡村、元気でやってるか?」と声が掛かる。
あ、僕のこと覚えてるのか、とびっくりする。一介の学衆だったのに。
「元気です、大丈夫です」
「小説はもう書かないのか?」
師範代の後で、と僕は答える。
校長は「そうかそうか」とニコニコ笑っていた。
この人はやはりすごいな、と恐ろしくなる。
(というか僕はほんと、いろんな人の約束通り小説を書かないと。まじで)


入伝式のカリキュラムを終えて、また何人かで飲みに行く。
東京駅まで移動して地下街で串焼きの店に入る。
半日のガイダンスを受けて不安に思うこと、疑問に思うことなど、飲みながら話す。
新幹線でこの日のうちに帰る人もいて1時間ぐらいで切上げる。


悠長なことは言わず、今日からお題が出て回答しなければならない。
12月中旬過ぎまで。またしばらく忙しい。