6日目:3/16(水)

昨日の夜は静岡東部の地震もあって不安になったが、
東海地震とは関係ないようだし一夜明けて楽観的な気持ちになる。
放射能の騒ぎもひと段落したように思う。
(今日になってもまだ都内で騒いでいる人は不安と混乱が先に来ているだけのような。
 ちなみに、Twitterホリエモンに対して「逃げないのか?」「なぜ余裕なのか?」
 みたいな質問が多く寄せられてて、それに対してホリエモンが都度
 逃げる必要はない、その根拠はないと返しているんだけど
「それって東電の株を持ってるからだろ」なんて言う人もいるようで。恥ずかしい)


余震が続く、計画停電ところどころあり、買占め問題。
それ以外は都心もだいぶ落ち着いてきたんじゃないかと。
電車の本数もだいぶ戻ってきた。
最初の5日間を過ぎて、本当に事態が落ち着いただけではなく
慣れや麻痺のようなものが生まれてきたのではないかと思う。
日常ってやつはとてつもない力を持っていて、絶えず僕らを引き戻そうとする。
以前に戻るか、それが日常となるか。
そのどちらかの間に今僕らはいる。


福島第一原発では以前火災が続いている。
今日一番よかったニュースは仙台港が使えるようになって
物資が運べるようになったことか。
個人的にはシンディ・ローパーが明日から3日間、
予定通りに東京でコンサートを行うと発表したこと。見たい。
先日話題になったYouTubeの映像、
トラブルの起きた空港に居合わせたとき、場を落ち着かせるために
「Girls Just Wanna Have Fun」を歌いだしたときのはよかったな。


この日は出社をずらすことにして朝、図書館へ行く。
借りた本をコインロッカーに預けて出社する。
昼はPJメンバーとランチ会。
行こうと思っていた店は営業してなくて貼紙がなされていた。
この日はこのシーズンで最も花粉が飛んでいるようで、鼻水が止まらない。


帰りの地下鉄はそれほど混んでいなかった。
夜、昨日と同じ時間頃にまた地震が。
というか、このところ毎日この時間に地震が起きているように思う。気のせいか。


小川未明『赤い蝋燭と人魚』を何も知らず、たまたま読んでゾッとする。
底知れぬ怖さを感じた。
「人間は、この世界の中で一番やさしいものだと聞いている。
 そして可哀想な者や頼りない者は、決していじめたり、
 苦しめたりすることはないものと聞いている」
「幾年も経たずして、その下の町は亡びて、亡くなってしまいました」
薄幸の人魚の娘は、今、この状況下においてあらゆる物事のメタファーとなりえる。