3/26(土)
ISIS編集学校25守伝習座。なんかついに師範代デビューとなる。
11時に麹町に集合。8時前に目が覚めて1時間ぐらいして部屋を出る。
松屋でシチューハンバーグ定食を食べる。
丸の内線に乗る。亀山郁夫と佐藤優による新書『ロシア闇と魂の国家』を読み始める。
西新宿で下りて、麹町まで歩いていく。
西新宿の地下街が薄暗くて人通りが少ない。いつにもまして閑散として見える。
地上に出て新宿通りもまたゴーストタウン寸前のような。
午前中だといつもこうなのか、世の中が停滞しているのか。
新宿駅地下の自販機で普通にミネラルウォーターが売られている。
コンビニに入ってもわずかに売られている。
どこでもそうなのだろうかと気になって、いくつかコンビニに入ってみる。
20時まで伝習座があって、23時まで懇親会。
僕の意識が低いのか、全ての話が右から左に抜けていって、何も変わらず。
何の話をしているのかはよく分かるけど、心に全く響いてない。
懇親会の場で一人一言ずつ感想を、となるんだけど、
「特に何も言いたいことはないです」って感じになってそれでも収まらず
適当にそれを何度も繰り返したんだけど、「もういい」となり。
その場にいるのが辛かった。師範代やめたほうがいいな、と思った。
他の人たちは皆ちゃんとその日出てきた話を元にアウトプットしてて、
これって僕の当事者意識の無さなんだろうかと考える。構えがなってない。
取り繕って演じる気にもなれない。
1日のプログラムにはところどころ発表の場もあってどれも上滑り。
元々のキャラがここではそうだけど、
1日ずっと「かっこつけたおばかさん」だった。
教室名にちなんで多少派手な格好をしていたらそれも浮いてた。
離以後、編集学校に関わる何もかもが恥ずかしい。
いたたまれなくなり1人四ッ谷駅まで歩いて帰るんだけど、
駅でばったり同期の師範代と会い丸の内線で一緒に帰る。
午前1時に眠る。
伝習座では1日ずっと地震の話題ばかり。
世間話でもオフィシャルな発表でも。
仙台の方が来ることができなくてメッセージを寄せた、
郡山の方が交通機関を見つけてここまで来た、
というのを聞くと僕の口からは地震の事は何も言えず。
身の回りの出来事をちゃかして喋るだけ。
悔しくて眠れない。
自分というものに負けてしまった。
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3/27(日)
前の日寝たのは午前1時過ぎなのに、7時半には目が覚める。
それ以上眠れそうにない。
お湯を沸かしてコーヒーを飲んで、9時を過ぎて図書館へ。
例の作業、今日で終わりにする。まず1回目の往復。
歩きながら考える。天沼陸橋を渡る。
何で心に響かなかったか。
input / output がそこにあるというとき、なぜ output が出ないのか。
例えば師範代として指南を返すというのは常に”編集”状態にないとできない。
内側にあるものと外から受け入れるものとがあって、それを組み合わせていく。
それが常に動いているようでないといけない。
で、それって指南のときだけ動かしていればいいわけではない。突然は無理。
感想を述べなさいと言われて慌てて過去に遡って作動させることなどできないように。
よほどのトレーニングをした人でもない限り、無理。
だとしたら普通の人はまず、その都度その都度
生活のあらゆる状況に応じてたえず編集する意識をもち、
ギアを入れ替えながら頭をフル回転させている必要がある。
その心構えが昨日の僕にはなかった。その”準備”ができていなかった。
状況にその身を”晒す”ということ。
まずは穴を開けておく。どこに感動するかというのは後からやってくる。
必ずどこかに引っ掛かる。
興味がないから穴を開けない、ではなく。
単純なことだけど、ようやく気付く。
戻ってきて本のチェック。
11時半頃、外に出る。
四面道にある「四麺燈」に行ってみる。いわゆる二郎インスパイア系。
二郎よりは食べやすいが、その分パンチがない。あと一ひねりか二ひねり必要。
店でかかっていたテレビで、AC以外のCMがチラホラ増えていることを知る。
本のチェックが終って返しに行く。また借りる。
これが最後。
書いてあることをただ指し示すのではなく、
教えるためのメタなルールをつくるだけではなく、
教えることの図とその背景となる地をたえず揺り動かす。
自分の中だけだとやがて硬直化するから外から積極的に受け入れる。
それは教室の中にあるのかもしれないし、他の教室や出来事なのかもしれないし、
世の中なのかもしれない。
内側というのも指南する僕自身のこともあれば教室ということもあるだろう。
枠はたえず切り替わっていく。視点や見方と共に。
虫の目・鳥の目。スピードを変えて。
(昨日の用語では「インストラクチャー」やベンヤミンの「パサージュ」)
それはただ単に inside / outside を入れ替えるだけでなく、
その隙間に夢を見るようなものでなくてはならない。
チェックが終わって返しに行く。
1冊昨日から読み始めた『ロシア闇と魂の国家』以外は全て返す。
まとめの作業があと少し残っているけど、これでだいたい終わった。
これまでの半年の作業がこれで終わった。
西友に寄って、クリーニング屋に往復して、洗濯をして。
近くの小学校が見学会を開いていたので訪れてみる。
夜、残っていたのを最終提出。これで本当に終わった。
ぐったりしてもう何もする気になれず。
久しぶりに映画を見て、ビールを飲むことにする。
スパゲティーを茹でて、ミートボールと共にトマトソースで和える。
TSUTAYAからたまたま届いた
昭和のポルノ男優のフェイク・ドキュメンタリー
『その男、エロにつき』というのを観る。なかなか面白かった。
でもさすがにこのタイトルは今、不謹慎か。
でも、これ見てたら暗い気持ちが吹っ飛んで、前向きな気持ちになれた。
続けて、『ブラック・サンデー』1970年代のサスペンス映画。
スーパーボウルに沸き返るアメリカを舞台に
イスラエルのテロ組織「黒い9月」と
モサド(イスラエル諜報特務局)の息詰まる攻防。
よくできた良質のエンターテイメントなのに、
政治的配慮により上映されなかったという。もったいない。
原作は『羊たちの沈黙』『ハンニバル』のトマス・ハリス。
午前0時を過ぎてどうにも眠くなり、中断して眠る。
ハンカチにアイロンを掛け忘れる。
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3/28(月)
月に1度の部会で本社に出社。
8時には着いて『ロシア闇と魂の国家』の続きを読む。
部会が終わって貿易センタービルのいつもの内科へ。
アレグラだけでは今回の花粉症辛くて、朝は鼻水が止まらなくて、
今年出たばかりの新製品の点鼻薬を処方してもらう。
11時過ぎ。山手線を新橋で下りて銀座まで歩いて、
「はしご」で”ぱいこうだんだんめん”を。
新しい店に変わってから2回目。
ゆでたまごはなくなったのだろうか?
そのまま歩いて東京駅へ。ふらっとOAZO丸善の松丸本舗へ。
http://www.matsumaru-hompo.jp/
今回の作業でお世話になった方が今日のブック・ショップ・エディターだった。
あれこれと話す。
僕が師範代となるにあたって読むとよいのではという本を3冊選んでもらった。
やる気が出てくる。
指南ってそういうことなんだな、と気付く。
教えるでもなく、与えるでもなく、贈るもの。
観世寿夫『心より心に伝ふる花』
http://www.amazon.co.jp/dp/4044080011/
師範代全般のカマエとして。
岩井寛『森田療法』
http://www.amazon.co.jp/dp/4061488244/
「オカムラさんは一生懸命になりすぎるから、ふっと息のつきかたを」
ジュノ・ディアス『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』
http://www.amazon.co.jp/dp/4105900897
今この時代に読むべき本。現実とは何か。物語とは何か。
神保町まで歩いていく。
東京の空は晴れていて、気温は高くないのに、日が差して温かい。
午後、仕事なのだがやる気がおきず。
2台目のPCにThunderbirdのインストールをして、設定をしているうちに時間が来て、
あとはずっと打ち合わせをして定時になる。
帰って来て、ハンカチにアイロンをかける。
25守のラウンジに登録される。メールが届く。
明後日には指南シミュレーションが始まる。