深大寺へ その1








昨日は指南を1日お休みして、
編集学校の遊:物語講座のOB・OG会的ワークショップに参加する。
(このゴールデンウィークは編集学校にどっぷりだったなあ…)


調布市の団体の主催する「深大寺恋物語」に皆で応募しよう、
その下調べのために皆で深大寺の植物園や蕎麦屋を訪れよう、というもの。
http://novel.chofu.com/application/


指南を1つ返して、11時に神代植物公園の正門に集合。
吉祥寺駅から深大寺行きの10:15のバスに乗る。
三鷹から調布へと走っていく。
その間もiPhoneから教室へとメールを送る。
バスの中は休日に植物公園や深大寺に向かう人たちで混んでいた。


集合して、植物公園の中へ。
まずはぼたん・しゃくやく園。
白、ピンク、赤紫、色とりどりに今がちょうど見頃。
大勢の人たちがニコニコと笑顔を浮かべながらデジカメに撮る。
老夫婦が多いけれども、家族連れや若いカップルの姿も。
本格的な一眼レフを構える人や
折り畳みの椅子を用意して熱心にスケッチをする人もいた。
僕のような門外漢は全て同じ品種で色だけが違う、ぐらいに思っていたのが
よく見るとどれも全部違うんですね。
1つ1つ札が立てられ、ぼたんだと
「群烏」「島根陽明門」「島娘」「初日出」「紅輝獅子」など独特なネーミング。
バラもそうなんだろうけど、新しい品種を作り出して名前をつけるのって
とても楽しいことなのだろう。彗星を見つけるのもそうですね。


隣の大温室へ。
昨日の日差しの眩しさから薄着して来た僕にとって曇りのこの日は終日肌寒く。
温室の温かさが心地よい。
赤に黄色、オレンジ。鮮やかな色の熱帯の植物が咲き乱れる。
パピルスにガジュマル、ジャカランダ小笠原諸島原産の絶滅危惧種
「アリストロキア ギガンティカ」といった見慣れない名前が幻想に誘う。
ウネウネと狭い通路を垂れ下がる蔓たち、
目の前にそびえる巨木たちに囲まれながら歩く。
ガラス張りの天井から灰色の空が覗く。
空へと伸びる緑色の巨大な葉っぱがピンと漲っている。
びっしりと覆われた苔の間から小さな紫色の花が伸びている。
毒々しい色をした熱帯の、腐敗したような花たち。
様々な形をした茎や葉が折り重なり合って、根が、絡み合って。


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ゴクラクチョウカ
バショウ科
Strelitzia reginae Banks


南アフリカ原産の高さ1mにもなる多年草で、るり色の部分が花です。


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イランイランノキ
学名 Cananga odorata
科目 バンレイシ科
属名 イランイランノキ属


フィリピンのタガログ語で「花の中の花」を意味するアラン・イランが語源。
6枚の黄緑色の花びらをもつ花らしくない花は香水の原料とされ、そのエキゾ
チックな香りは、マリリンモンローが使用したシャネルの5番にも使われてい
ます。


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ヒスイカズラ


Strongylodon macrobotrys (Jade Vine)


マメ科のつる性植物でフィリピンのルソン島が自生地です。
つるはクズやヤマフジと同じ左巻きで、花穂はフジの花を大きくしたような豪
華な花で、長さは80〜150cm、200〜300個の植物には珍しい青碧色の花を咲か
せます、その花の色が宝石のヒスイに似ていることからヒスイカズラの名があ
ります。
花期は2月〜7月にかけてつぎつぎに咲きます。


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温室を抜けると、小ぶりの多肉植物の鉢植えの展示即売。
コーヒー豆のような見たこともない形の「擬態植物」であるとか。
巨大な胞子のオバケみたいなのや、ガラスのドームのようなサボテン。
プルプルと分厚い、びっしりとした葉が外へ外へ飛び出していこうとする。


その次の温室が、池になっていて、睡蓮が浮いている。


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アメリカン・ビューティー
'American Beauty'
(George H Pring 1941)


交配はコロラータとブルースター(ウィリアムストーン)。赤みの強い濃いピ
ンク色で、葉はグリーン。ブルースターの影響か、花茎が非常に長いのが特徴
で、時に水面から50cm近く出て開花する。


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チリの植物たちの地味なコーナーがあって、
その次の温室は赤に黄色の可憐に咲くベゴニア。ここだけ気温が低い。
淡い色の赤やピンクの花がスッと。
固まりあって吊り下げられ、一輪だけ鉢に植えられ。


温室を後にする。