このところ、東北の弱さというものについて考えている。
考えるけど、何が分かったわけでもない。
考えれば考えるほど「それ」が何なのか分からなくなっていく。
追いやられ、永遠の辺境として位置付けられた。
「何か」から逃げるようにひっそりと生きていく。
寒さが厳しくて稲が育たないからなのか。
みちのく、道の奥。「京」都から遠いからなのか。
民族のルーツがそもそも違うのか。北方系と混じり合う。
異質であり続けたのに、無言で従順。
この気質は何なのか。
青森が最果ての行き詰まりのような場所に思わせるのはなぜなのだろうか。
津軽海峡が鉛色だからなのか。
本州最北端というだけなのか。
東京に何もかもがあるというのなら、
東北には何もない。
全てを持っていかれる。
ただ、生きていく。