半年を振り返る

一年の半分が過ぎていった。
そのことに気付いたとき、ぞっとした。
良くも悪くもどっぷりと編集学校漬け。
3月までは例の作業、4月からは師範代。
それぞれに手応えがあって充実した毎日とは言えるが、
そこから先、外に目が向いていない。
半々がいいかなあ。
「半と半が対になって一であり全となる」
いかん。こういうのがすぐ出てくるあたり、染められすぎている。


今年はもちろん、3.11の震災があって。
ミネラルウォーターが売ってないとかそういうのはなくなって
東京ではもはや何事もなかったかのように日々が戻った。
節電にかこつけて渋っているものがいくつか目立つ程度。
(本当に節電に役立っているものって声高にアピールしないと思うんですね)
自分にとっては何だったのか。
自分の中の嫌な面、未熟な面がいくつも見えてきて
いたたまれなくなって逃げ出した、今となってはそういうものだった。
今も原発の問題など、多々残されている。
そこに対して一切関わろうとせず、無意識のうちに線を引きたがっている自分がいる。
そもそもどちらの側につくべきなのかも分からない。
新聞を読んでいない、ニュースを見ていない、というのではなく、
考えようとしない。考えるということを恐れている。


2月にベルリンに行って、3月に釜山へ。
このとき見たもの、触れたものがあったのは大きかった。
折に触れてあのときのことを、風景を、思い返している。
うまく言えないが、このときの日本の外に出た体験がないと
自分の中で3.11の震災との距離が計れない。
僕はもっと傲慢なことを考えていたと思う。


昨晩、来週の応募締切に向けて10枚の短編小説を完成させた。
とは言ってもここに書いたものを切り貼りさせてつなげただけですが。
それでも1つ生まれた、形になったというのは嬉しい。
今、僕の中で最も明るい話題。


師範代はあと2ヶ月弱。
僕にしては珍しく「泣き言は言うまい、愚痴は言うまい」
でこれまで何とか続けてこれた。
あと、もう少し。


そして、真夏へ。