東京を歩く: 銀座〜上野〜浅草

昨日の夜は御徒町で編集学校関係の友人たちと飲むことになっていた。
未指南の回答も特に溜まっていなかったので
夕方から教室を一休みして、ブラブラ過ごすことにした。
15時過ぎには部屋を出ただろうか。黒のアロハシャツを着て、サンダルを履いて。
iPhone以外は財布と鍵だけをもって、手ぶらで。


直接御徒町まで行って上野の美術館のどれかで何かを見るつもりが、
ふと銀座で下りてそこから歩いていってみようという気持ちになる。
銀座から東京駅へ。この辺りはいつも歩いている道。
気がつくと長距離のバス乗り場が新しくなっている。
昭和の匂いがなくなってモダンな建物に。


ほどよく暑く湿気はそれほどなく、空は曇り。歩くにはちょうどいい日。
三越前から中央通りへ。三越本店にちょっとだけ入ってみる。
海外でいつも大きなデパートがあったらとりあえず入ってみる、というのと一緒。
1階の履物のコーナーだけを回ったんだけど、それでも格式のようなものを感じた。
隣は三井本館。ここはギリシャか!? と思うような白い列柱が並んでいる。
通りの反対側にCOREDO室町。知らなかった。
もう少し先に行くと日本橋三井タワー。
最低でも1泊4万の最高級のホテル、マンダリン・オリエンタルと
三井美術館が入っている。


新日本橋の駅を過ぎた辺りから賑わいがグッと減って通りが閑散とする。
神田の駅に着く頃にはいたって普通の東京の町。
それが秋葉原に入った途端に、また人がブワーッと。
地味なシャツを着て紙袋をもった
10代から40代までの永遠の若者たちが店頭に群がっている。
あちこちにメイドも立っている。
この町に特に興味はなく、足早に通り過ぎる。末広町でまた閑散とする。


銀座から歩いて1時間もかからなかった。御徒町アメ横へ。
センタービルを中心にアロハシャツを物色する。
時間もあることだしとあちこち覗いて回る。
アロハシャツはどこで売ってるのも安っぽい。
チェックのオープンシャツを1枚と、八分丈のカーゴパンツを買う。


この時点で18時。待ち合わせまであと2時間ある。上野公園にでも行くか。
その前に、道順を確認しておこうと試しに予約した店まで行ってみる。
春日通りを西へ。どちらかといえば新御徒町に近い。
地図を見ると通り1本北側が稲荷町、だとしたら雷門のある田原町にも近い。
そっちまで行ってみようと思う。夕暮れ。日が傾き始める。


何がどう、とはうまく言えないけど下町の雰囲気に。
田原町まで来るとスカイツリーが見える。
雷門をくぐって仲見世通りを歩くが、ことごとく店は閉まっている。
浅草寺も本堂が閉じられている。
しかし賽銭をあげる人たちの列が階段にできていて、僕も並ぶ。


神谷バーで一息つこうとする。
ここと電気ブランの名前はよく聞くけど、中に入ったことはない。
足を踏み入れてみると土曜の午後、大混雑。
最初に食券を買うんですね。正に昭和の食堂。
電気ブラン260円と電気ブラン・フィズ420円にする。
空いている席を辛うじて見つけて、入った。
小さなグラスに注がれて、水と共にすぐ運ばれてくる。
グイッと飲むとすぐにも酔いが回りそうなぐらい、濃い。
神谷バーのサイトで調べてみると
ブランデー、ジン、ワイン、キュラソー、薬草を混ぜているのだそうだ。
チビリチビリと飲む。
フィズもまた、当然濃ゆい。南国を通り越してなんというかエセ・エキゾチックな。
http://www.kamiya-bar.com/02.html


2杯飲み終えて外へ。完全に暗くなっている。
上野駅へと一回り大きく迂回して御徒町に戻る。
実際に歩いてみて、上野と浅草の距離感覚や方向感覚がようやく分かった。
山手線の外にあって地下鉄でないといけない場所って
どうにも位置がイメージできない。
それで言ったら銀座から上野までの近さも、この日初めて皮膚感覚で知ったこと。
昔の人はこれぐらいの距離、普通に日々歩いたものなんだよな。


御徒町は前から気になっていた給食メニュー居酒屋「給食当番」へ。
http://www.kyusyokutoban.com/kyusyoku/index.htm
給食のマカロニサラダや鯨の竜田揚げ、カレーシチュー+ソフト麺など。
やはりカレーシチューはうまかった。