歯医者というもの

7・8年ぶりに歯医者に通っている。
常駐先の目と鼻の先、夕方こっそり抜け出して。
検診のつもりで行ったら「けっこう状態がいいですね」と言われ、
奥歯の詰め物の磨耗したのを詰め直すのを右上、右下、左下、左上の計4回。
昨日で3回目。週に1回通って来週で終わり。


ついでに歯石を取る。
尖った針のような器具でゴリゴリこそげ落としていくのではなく、
今回は超音波で歯の表面を削っていく。
10代までは歯医者に通っても歯石なんて取らなかったけど
今ってデフォルトでそうなってんですかね? 昔通ってたときもそうだった。
これって歯科業界の最近のトレンドなのか、
それとも僕がいい年したおっさんになったからなのか、
あるいは10代までを過ごした青森では一般的ではなかったのか。


今日診察を受けてなんとなくぼんやり考えたのは、
医療をテーマにしたマンガ、医者を主人公にしたマンガは
ブラックジャック(によろしく)』をはじめとしてたくさんあるのに
歯科医院を舞台に、歯医者を主人公にした漫画ってないなあと。
シリアスなストーリーものは難しいよね。
毎回毎回クライマックスで
診療代に寝そべって口開けてる人物と治療器具を手にした歯科医のショットだったら
どれだけアングルを変えようと、どうにも話が続かない。
口の中がクローズアップされて虫歯の進み具合や親知らずの斜め具合を語られても
あんまり嬉しくはないじゃないですか。
最新型の画期的なバキュームとか歯を削るドリルが登場しても
しょうがないじゃないですか。
でも手塚治虫ならブラックジャックが歯科医だったとしても25巻まで続けたかもな。
もしあるとしたら入れ歯職人がお年寄りの話を聞く人情ものか。


別件で思い出したのが、歯の詰め物で銀だと保険が利くけど見た目がよろしくない。
セラミックだと見た目がいいけど保険が利かないので何万もかかるということ。
最近聞いた話。金属アレルギーの方で、銀が受け付けなくて否応なしに
セラミックで治療せざるをえず、何年かおきに十何万とかかっている。
こういう場合、保険を適用してもいいと思うのだが。
なんだか気のきかない話。これって日本だけなのだろうか? 海外では?


母が部分的に入れ歯としているのを知ったとき、年を取ったな、と思った。