「Bloom」

ものすごく今更の話ですが。
iPhone4S にしてから「Bloom」をインストールし直して、以来ずっとはまってる。
このところ家でPCに向かっているあいだ、流しっぱなし。
外部スピーカには接続せず、直接音を出して聞いてる。
(3GS よりもスピーカの音がよくなったと思うのは僕だけ?)


環境音楽アンビエント・ミュージックの提唱者
ブライアン・イーノの開発したアプリ。iPad 向けが本来かな。
画面をタッチした箇所に応じて音が出て、
スクリーンにカラフルな波紋が広がって、アンビエントな曲を奏でる。
詳しくはこちら参照。
http://www.theslick.net/?eid=49


姉妹作の「Trope」「Air」も入れたけど、やっぱ「Bloom」だな。
この操作性とシンプルな美しさが iPhone ならでは。


背景音が流れる中、ランダムにタッチして音を出すと
それがループしつつ緩やかに変容していく。溶けていくという感じ。
永遠にそれが自動演奏で続いていく。
どう変化するか、その組み合わせは無限となるわけで
ただ聞き流すのならばこれさえあればいい。
入手した後は、繰り返して再生する以外にない。
そんなアンビエント・ミュージックのアルバムが不要になる。
恐ろしい。創始者ならではの最終兵器。


やはり思うのはブライアン・イーノの天才性というか。
そう言ってしまったらミモフタモナイけど。
70年代に現実の空港のための音楽をつくって
(『Music for Airports』NY / ラガーディア空港で今も使用されているという)
その現代あるべき姿がこのアプリになったというわけだ。


そういえば70年代のソロはお手製のカードをランダムに引いて、
その結果を元に作曲・演奏したんだったか。
偶然性・象徴性を意図的に導入する。


ロック界最高の知性。並ぶのはアート・リンゼイか。
1995年の日記を記した『A Year』を amazon にて
プレミアつきで入手したというのにいまだ読めていない。


蛇足ながら、ブライアン・イーノは80年代に
U2『The Joshua Tree』や Talking Heads『Remain in Light』を
プロデュースしている。