始まりと終わり

ようやく1週間が終わった。今週もまたしんどい1週間だった。
仕事と学校と綱渡りが続く。いろんな思いがせめぎ合う。
いいことも悪いこともあった。
腹立たしいことも、悲しいこともあった。
どうにかこうにか、日々をやり過ごす。
のらりくらり、のらりくらり。ただ、それだけ。


仕事が全然片付かなくて、遅くなって、帰ってくる。
終電を覚悟するが、オフィスに誰も残らないことになって22時に諦める。
仕事というか電子データをこっそりもって帰ることも考えるが、
もういいか、どうにかなるだろう、明日は明日の風が吹くということにした。


歩きながら音楽を聞く。音楽が心に染みる。
夜遅くだというのに、丸の内界隈は道路工事が行なわれていた。


23時過ぎに荻窪の駅へ。
目の前にバスが停まっていて乗っていきたくなる。
一番後ろの席が空いている。あれは僕のために空けてあるのではないか?
ドアが閉じられて、ゆっくりと走り出した。
僕はいつも通りアパートへと帰っていく。


家に帰り着いて、何もする気になれず、鞄をおいてまた歩き出す。
音楽をもっと聞きたくなった。
実はコンビ二があったりしないかというのが気になった。
今来た道の反対側へ。
すぐ裏の交差する道はこれまで10数年住んでいて一度も歩いたことがない。
足の向くままフラフラと進んでみる。
路地が入り組んでいる。区民集会所を見つけた。
演劇をやってるっぽい若者たちの集団を時々見かけるのは、ここだったのか。
神社なのか石造りの灰色の小さな鳥居をいくつか見かける。


適当に歩いているうちに、アパートの近くに戻ってきた。
ぐるっと一周、どこかを回ったことになる。
歩いている人はほとんど見かけず。
犬を連れた人たちとすれ違ったぐらい。
住宅地。この界隈は夜が早いのだろう。


立ち止まり、改めてアパートを眺める。
これまで13年住んできた部屋。
あと何年、ここに住むことになるのだろう。