横浜ワールドポーターズをくぐりぬけて(特に書くことなし)
赤レンガ倉庫へ。左側のショップ棟は平日とは思えないほど混んでいた。
スケートリンクができていて賑わっている。
四方に人の顔を象ったオブジェが。ギョッとしたら石井竜也によるものだった。
右側のホール棟では「塚田洋一 舞台写真展」が開催されていた。無料。
「ダンストリエンナーレトーキョー」や「横浜ダンスコレクション」での
コンテンポラリーダンスのステージを切り取ったもの。
官能的で刹那的。肉体という制約とそこからの自由。
これはなかなかよかった。もっと見てみたい、写真集になったら欲しいと思った。
山下公園を歩く。端から端まで、南へ。
港に係留された「氷川丸」が気になって、入ってみる。
16時半の最終入場のギリギリ。200円と安い。
http://www.nyk.com/rekishi/exhibitions/hikawa.htm
氷川丸は1930年に竣工。
シアトルまでの北太平洋航路を戦争を挟んで1960年代まで運航した客船。
1932年にはかのチャップリンも乗船。
料理長はそのためにわざわざチャップリンの好きな天ぷらの修行をしたのだとか。
この4階建ての船内を順路に沿って見学する。
最下層の三等客室はヨーロッパの長距離列車のようにベッドが並ぶだけ。
乗客は厳しく一等客室と隔てられ、往来に当たっては許可が必要とされた。
その一等客室のさらに特別室ともなると気品溢れる空間となって
ヨーロッパの皇室の方々が暮らす部屋のミニチュアサイズのよう。
専用のゆったりとした浴槽があって、ティーテーブルがあって。
機関室に並ぶ巨大なエンジンのシリンダー?群や
操舵室の隣の部屋にあった時代を感じる通信機器、そして質実剛健な船長室。
乗組員の居住スペースも見れたらよかったな。
たぶん下っ端ともなると狭いところに押し込められた悲惨な感じだったのでは…
氷川丸を出て山下公園をさらに南へ、
地上二階の遊歩道を歩いて港の見える丘公園へ。
この辺りから日が暮れる。フランス領事館跡と風車。展望台。
人の姿はほぼ皆無。広場で小さな子供たちがサッカーボールを蹴っていた。
神奈川県近代文学館では「作家と万年筆」という企画展が開催されていた。
埴谷雄高、澁澤龍彦、向田邦子、開高健、井上ひさしといった名前が。
その自筆原稿が見れるとあって気になったのだが、残念ながら閉館時間。
http://www.kanabun.or.jp/te0529.html
港の見える丘公園もまた北のはずれまでグルッと回ってみて、
今日のメインイベント中華街へと向かう。
公園を出ると物々しく警備している人たちを見かけて、韓国総領事館だった。
丘の上のこの一角はほんと高級住宅地。
さて中華街はこの先だろうかと iPhone で地図を見たら全然違ってた。
山下公園よりも横浜寄りなんですね。あと1時間以上余裕がある。
ただ引き返すのもつまらんなと違うルートで遠回りして行ってみることにする。
急な坂を下っていくと見晴トンネルというのに出る。
普通に庶民の暮らす街並みに出て、大通りを見つけると本牧の商店街。
これがあの有名な本牧? かなり寂れている…
アメリカっぽい雰囲気皆無。もっと別なところに栄えたエリアがあるのか?
北へ、石川町へとしばらく歩き続けるうちに山手トンネル。
くぐって出て来ると元町。こちらの商店街は賑わっている。
歩いてみる。ファッション・エリアって感じか。インテリアと雑貨。
僕が興味をもつほどのことはない。
しかしなんかどこか東京と違う穏やかさ、品のよさを感じる。
その歴史から来るのだろうか。
ようやく中華街へ。
みなとみらいから山下公園、港の見える丘公園、本牧、元町を経て
どれだけの距離を歩いたろう?
東側の天長門から入る。あちこちで甘栗と肉まんを売っている。
中国料理世界チャンピオンの肉まんとかいうのをあちこちで見かける。
うまいのだろうか? なんだか安っぽい。
食べ放題の店も増えているように思う。
時間があったのでチャイナドレスの店をいくつか覗いてみる。
そういう感じのアロハシャツがあるといいのにと思うが、
さすがにそういうのは見つからず。
中東まで含めてアジア系全般の雑貨を扱う店にてCDを眺めて過ごす。
今回訪れた店は「均元楼」小さな店だけどなかなかよかった。
http://www.kingenrou.jp/
個室が広くてびっくり。円卓2つの部屋を4人で貸切。豪華。
広東料理ということであっさり、海鮮系。何を食べても美味しかった。
内装は古くて和室もあったりしたけど、
なんか古きよき中華街ってこんな雑然とした感じだったのかなと思ったり。
横浜駅に移動して、もう一軒入って飲んで帰って来る。
東横線、山手線と乗り継いで、中央線最終からひとつ前。
人身事故も線路に立ち入りもなかったのに、山手線の接続待ちで10分遅れ。
ぎゅうぎゅうの中、どうにかこうにか帰って来る。
もうちょっと早く帰って来ればよかったんだろうけど、
楽しかったんだから仕方がない。