初めての確定申告

昨年は残業せず、夜は編集学校の活動に明け暮れていた。
冬は主に「目次録」の原稿作成。これがかなりの収入になった。
副業と読んでいいほどの。というか、20万の枠を大幅に越えた。
確定申告した方がいいんだろうな…、と不安になる。
しないとどうなるんだろう?
オフィシャルに会社には知られたくないし(厄介な手続きが生まれる?)
後でばれて罰金を払うことになったら嫌だ(たぶんそんなことないんだろうけど)
ってことで、確定申告書の作成と提出に挑戦してみた。
熊野古道から帰って来た翌週2/27週に用意して、3/2(金)午後休んで提出。


#ちなみに「目次録」とはこういうもの。とある分野をいくつか担当する。
http://www.dotbook.jp/magazine-k/2011/11/11/mokujiroku/


僕の場合は主たる会社の「給与」とは別に、もう一箇所からの「報酬」があった。
それぞれ源泉徴収されて「源泉徴収票」と「支払調書」が届いた。
個人事業主ではない。住宅ローンを組んだわけではないし、
医療費の控除や配偶者・扶養者の控除も対象外。
シンプルなケースであってそんなに難しくはないのではないか、と考えた。


「確定申告で困ったときの初心者ガイド」を参考にする。
http://www.sinkoku.net/
便利なサイトがあるもんですね。これでだいたいの雰囲気を掴むことができた。


書類も手書きする必要はなく、国税庁に作成ツールがあった。
https://www.keisan.nta.go.jp/h23/ta_top.htm
しかし、会社の昼休みにあれこれ触って入力してみるけどよく分からないことばかり。
操作マニュアルはある。うーん、知りたいのは使い方ではなくて
(ちなみにUIは今時ありえないぐらい、いけてない)
こういうときはどこにどう書くべきなのか、ということ。
最初のうちはほんとチンプンカンプンだった。
だから税理士という職業があるのか…、なんて思った。


初日は給与と源泉徴収票、報酬と支払調書の違い、
医療費控除は年10万からというのがわかっただけで昼休みが終わった。
このもう一箇所からの報酬をどう記載するべきなのかが、
ちょろっとネットで調べるぐらいでは出てこなかった。
国税庁のツールにて給与を2回入力してみて、なんか違うなと感じたり。


Twitterで呟くと何人かの方から助言をもらった(ありがとうございます)。
困ったら税務署に行って相談するのが一番ということになった。
それでもよかったけど、なんか落ち着かない。
ちゃんと書類が作れるだろうか、提出時に問題が起きないだろうか。
金曜に午後休を取ることにしたけど、それまでじっとして待つことができない。
会社をこっそり抜け出して大きな本屋に行くと確定申告のコーナーがあって
「これを真似して書きなさい」的なガイドブックを立ち読みする。
もう一箇所からの報酬は「雑」という欄に記載することがようやく分かった。


会社に住民税の通知がいかないようにするには
どこにどうチェックを入れるのか、なんてのも。
そうすると逆に自分の住んでるところに通知が来るわけで
結局なんらか支払うことには変わりはないのか、ということに気づく。
給与天引きじゃなくなるだけ。
世の中の仕組が少し見えてきた。


そこのところを乗り越えると見通しがよくなって、
ツールへの入力もまずは一通り済んだ。
申告書にはAとBがあるのか。
Aで作るつもりが、どこをどう間違ったのか出来上がったものはBとなっていた。
そこに悩む。最後まで解決できず。


入力を終えて愕然としたのが
還付金が戻ってくるどころか追加で納入が必要と出たこと。
必要経費を計上しないとこうなるのか…
源泉徴収され過ぎていて戻ってくるとかそんなふうに思っていた。
慌てて手元に残っていた領収書をかき集める。
支払調書の名目が「原稿料」なので必要に応じて買った本は必要経費になる。
しかし、全部が全部取っといたわけではなく。
あとで確定申告することを考えず、
手書きの領収書をもらうどころかレシートの類は全部捨ててた…
かろうじて amazonHMV などでネット注文したものの納品書は全部揃っていて、
これが領収書という扱いになっていたからそこの部分は賄うことができた。
ほんとはもっとあるはずなのにな。しまった。


一応、出来上がる。
会社を休んでわざわざ税務署まで行かなくても郵送できると教えてもらったけど、
初めてなので何かと不安で対面で提出することにする。
書式が本来AであるべきがBで作ってしまったことや、
「目次録」の作業用に購入した書籍の領収書に記載されている書名が
余りにも統一感なくて(かつ、妖しげなのも多かったりして)
ツッコミを受けるんじゃないかといったこと。


しかし、いざその金曜が来て持っていったらあっさり受領された。
雨の降る中、傘を差していく。税務署の脇にプレハブがあってその中へ。
作成と提出とコーナーが分かれていて、ま、大丈夫だろうと提出の方へ。
混んでて並ぶかと思いきやそんなこともなく。むしろ暇そうにしてたくらい。
もっとピリピリ・キリキリしたのを想像していたので、肩透かし。
「すいません、今年初めて提出します」と言っても、「あー、そう」って感じ。
判子を忘れていったら拇印でよかったり。
ツールでつくって印刷したせいか、書類もざっと眺めて終わり。
源泉徴収票を貼り付ける台紙に支払調書も貼るべきかどうか分からなくて
そのまま持っていったのをその場で貼り付けたぐらい。


漫画に出てくるような「この領収書は本当に必要経費ですか?」
みたいな問答があるんじゃないかとビクビクしていたけど、そんなのないんですね。
あれってサザエさんなんかで「パチンコで当てたから」
と大きな紙袋を抱えて帰ってくるようなものなのか。


そんなこんなで無事終了。一仕事終えてホッとする。
これで副業に精を出しても大丈夫だな。