雷雨

このところ、急な雷雨が続いている。
昨晩もあった。早く帰ってきたら家の近くに落ちたようで、
爆弾が破裂したみたいな大きな音がした。
(って聞いたことないけど、大量の火薬を集めてイッキに火をつけたらああなるか)


スーッと暗くなって雷雨と土砂降りって夏の終わりの風物詩かと思いきや。
やはり、年々異常気象の常軌を逸する度合が増している。


きれいな青白い光の筋としての稲光を一度だけ見たことがある。
入社したばかりの年、日本橋で仕事していた頃。
突然の断続的な雷と集中豪雨。
手を止めて一階のビル入口に下りて行くと東京駅のほうに見えた。
一瞬にしてそれは空中を串刺しにして、幻のように消えた。
そして次のが現れる。それが何度か続いた。


昔の人が神の怒りと恐れるのも当然だ。
目の前の出来事がいったい何なのか知っていたとしても
忘れさせて、駆り立てるものがある。
そもそもとことん黒ずんだ、雲が重なり合った空が不吉だし。


あの雷たちはいったいどこに落ちていったのか。
昨晩の雷は、どこへ。


そういえば昔は雷が落ちると停電になりやすかったけど、
最近それはないな。
そういうのもまたテクノロジーの発展なのだろうか。
東京と青森の違いなのだろうか。


青森で出会うそれはあくまで自然現象だが、
東京だとなぜか得体の知れない、禍々しい出来事に感じられる。
まあ、僕だけか。