ネーミングというもの

あるところである方から聞いた話。
問題ないと思う範囲で、僕の方で言葉を補っています。
又聞きに当たるので細かい部分が間違っていたらすみません。
以下、敬称略。
日本マクドナルドに話を聞きに行ったのだという。


マクドナルドはマニュアルがしっかりしているから
 バイトもその通りにやるだけでいいし、売上は安定してますね」


「いえ、そもそもバイトと呼ぶのが間違っています。
 クルーと呼びます。乗組員のことですね。
 私たちは単なる物販ではなく、お客様に満足してもらうのが仕事です。


 それに、単にマニュアル通りに作業するのではありません。
 確かにマニュアルはしっかりつくりこまれていますが、
 その間にあるもの、サービスに対する構えのようなものが大切です。


 それは店長が直接教えるのではなく
 クルーの中の、一年ほどのベテランが教えることになります。
 教えるという過程を経てそのクルーは一人前と評価されます。
 教わったことを返していく。
 ”ギフトの構造”とでも呼ぶべきものがそこにはあります。


 この店をどのように運営するか、その方針が明確な店は売上が延びます。
 マニュアルだけの店は売上が落ちるという傾向があります」


「名前の付け方が大事なんですね。
 他に独自のネーミングはありますか?」


「パン焼き機が全ての始まりになります。
 バンズをいくつ入れたかがタイマーとカウンターにセットされます。


 時としてクルーの中に、”役割”を見失う方もでてきます。
 そのときはパン焼き機に立ち返ることを勧めます。


 なのでマクドナルドではそれをパン焼き機とは呼ばず、
 ”イニシエーター”と呼びます」