ブランコというもの

小さい頃、夏休みになると毎日近くの神社でラジオ体操。
誰が経てたものなのかちっちゃな公園になっていて、ブランコがあった。
2つ。集まって、早い者勝ちで乗る。
勢いをつけて漕ぐうちに水平に近づく。
履いていたビーチサンダルかズックを遠くに投げ飛ばす。
そこで交替。地面に下りて、待っていた次の誰かへ。


時々無性にブランコに乗りたくなる。
夕方たそがれて、ってことではなくて
ただ単にあの風を切る感覚が気持ちよさそうで。
往復の循環運動にもどこか誘われるものがある。
でも、大人が都内でひとりブランコに乗るってなかなか難しいじゃないですか。
なんか誤解を生みそうで。
それ以前にブランコのある人気のない小さな公園ってのが周りになかったり。
時々、新入社員らしき集まりがワイワイとはしゃぎながら
ひとりずつ漕いでたりして、あれがなかなかうらやましい。


大人のためのブランコ、大人のための児童公園があったらいいのに。
時々そんなことを思う。
大人用の砂場やジャングルジム、滑り台。水飲み場。大きなサイズの。
入園料を払うのかな。だぶんそうだな。
柵で囲われていて、子供たちは中に入れない。
いつのまにかなぜか男女の出会いの場となってしまったりするんだろうな。
うーん、なんだかどこか歪んでいる。


ブランコの二人乗りとかさ、大人になった今こそしてみたいよね。
女の子と。自転車みたいに。
違うのはずっと同じ場所を前後に行き来して、
スピードやテンポが変化していくということか。
なんだかセクシャルだ。