N'夙川BOYS TOUR 2012 "24 HOUR DREAMERS ONLY! 〜でっかい でっかい 夢を見よう〜"


昨晩は渋谷 O-EAST に N'夙川BOYS を見に行った。
「N'夙川BOYS TOUR 2012 "24 HOUR DREAMERS ONLY!
 〜でっかい でっかい 夢を見よう〜"」
名古屋、大阪と回って東京へ。O-EASTは1300人が入った。
さすがに会社帰りのサラリーマンは少なくてカップルばかり。
同じぐらいに、ひとりぼっちの男の子、女の子。制服姿の女子高生もいた。
ステージが銀の装飾と七色のライトでキラキラしてる。グランドピアノがあった。
開演前の音楽として、Sonic Youth 『Goo』がかかってるのが意外だった。
3人が登場する。マーヤLOVEもシンノスケBOYsもジャケットそのままの格好だった。
マーヤLOVEは靴もジーパンもガムテープを巻いてずり落ちないようにしていた。


10月頭に新しいアルバムが出たときにたまたまタワレコで見かけて、
なんかピンと来るものがあって買った。
映画『モテキ』で話題になったというのをなんとなく覚えていた。
初回特典としてツアーの優先予約ができたので申し込んでみたら当たった。
この会場で3,000円というのは安かった。
よし、観に行ってみるかという気持ちになった。


結果として。
僕はこれまで、ストーンズレッチリU2を観てきた。
ビョークレディオヘッドレディー・ガガも観てきた。
それら差し置いて生涯3本の指に入る。それぐらい素晴らしかった。
かっこよくて、楽しくて、ロックンロールの神様に愛されてて、信じてて、
そして「こんなにたくさん来てくれて、ありがとう」と
何度も何度も心の底から言ってる。こんなライヴは初めてだ!
少なくとも、今が旬のバンドの一番いいときを見たように思う。


3人はギターとドラムを自由自在に交替して演奏した。
「リンダ」「マーヤ」と呼び合うMCに始まって、3人のキャラが立ちまくり。
2人並んで背中でギターを弾いたり。
僕は生まれて初めて関西人になりたいと思った。
それにしても、ベースレスの3ピースでギター2人のバンドって
なんであんなに魔法がかかるのだろう?


アルバム『24 HOUR DREAMERS ONLY!』の全曲演奏と
インディーズの1stアルバムから、がコンセプトなのだろうか。
序盤から「24hour」「Freedom」「homework」と
PVのつくられた代表曲を飛ばして勢いに乗せる。
1曲目の寸劇、強風の中での
「これが空?」「見えたぞ!」「わーきれい」「まじか」も演じられ、
中盤の公園の風景音+鳩の鳴き声も、物販のTシャツを着た若者たちが
バトミントンをしたりギターを演奏したり、本を読んだりして再現された。
アンコールなど最後の方が1stから。
途中、「路地裏BE-BOP」ではなんと佐久間正英がベースで共演。東京だけ。
名古屋に向かう途中でラジオで聞いてカバーすることにした
The Drums「Let's Go Surfin」では
マーヤがモッシュピットのファンの頭上をギターのケースでサーフィンしてた。


後半、神がかっていた。
マーヤの言葉が印象的だった。
「こんなに大勢来てくれて、ほんまにありがとう」
涙ぐみそうになっていた。
マーヤとシンノスケが昔からずっとやってる King Brothers も一部では評価が高い。
ジョンスペやホワイト・ストライプスとも共演した。
僕も最初の頃のアルバムを何枚か持っている。破れかぶれのジャンク・ブルース。
かっこいい。でも、そんなに客の入る音楽ではない。
それが、女の子を入れたらこんなに変わるんだ。
POPな破れかぶれになって、ありそうでなくて、ブレイク。
「僕らはロックンロールバンドに憧れて初めた。
 最初はお客さん20人かそこらだった。
 でも、お客さんが1人か2人、0人や−1、−5でも
 今、1000人と同じだけの熱量で演奏する。
 それがロックンロールバンドやから。
 −1とか、−5って、分かんない人には分からんけど、
 そういうの、あるんやで。バンドやってる人なら分かってくれると思う」


なんかもう、その熱量がすごかったよ。
最後の1コ前「物語はちと?不安定」のマグマのように溢れ出すノイズ。
シンノスケはO-EASTのステージ枠の柵を這い上ってギターを弾いて、
マーヤはお得意の、マイクを口の中に咥えた。
マーヤは最後、客席のファンたちに支えられてその頭上に立って
「Freedom」の一節にして今回のツアーのタイトル
「でっかい でっかい 夢を見よう」を皆で叫んだ。
会場がひとつになった。僕も叫んだ。
普段ならこんなこと、絶対言わない。でも、あの場では無我夢中で叫びたくなった。
アンコールではステージに上げられるだけのファンを上げた。皆、楽しそうだった。
「ロックンロールって、こういうことなんだ」
今更ながら僕は何かを取り戻したような、そんな気持ちになった。
楽しくて、しょうがなかった。


僕が覚えている限り、だいたいのセットリストはこんな感じ。
バービーボーイズの「目を閉じておいでよ」は演奏されなかった)
24hour
GIRIGIRIさ
Freedom
ひとりぼっちのマイクロフォン
homework
N'夙川BOYS 〜 Journey 〜
Candy People
トゥナイト
ドリーマーズ パーク 〜 鳩昼夢 〜
ロンリーボーイズ
路地裏BE-BOP
オブリヴィアンズに憧れて
yeah yeah!(ぼくらのコンタクトバトル)
Let's Go Surfin ※The Drums のカバー
Baby Dreamer
物語はちと?不安定
死神DANCE
The シーン ※アンコール
T.H.A.N.K.Y.O.U. ※最後の一瞬叫んだだけ、違うかも