Led Zeppelin 『Cerebration Day』

月曜、Led Zeppelin の復活ライヴのDVD『Cerebration Day』を観た。
な、なんだこれは…
自ら「奇跡のライヴ」とサブタイトルをつけているのも納得した。
先月号の Rockin'on で渋谷陽一がひたすらすごいと連発してて、
ロックの神が下りてきたとまで言ってて、
ほんまかいなと思ったけど、いや、そうとしか言いようがない。


1980年にジョン・ボーナムの死で解散せず、
そのままずっと30年間鍛え抜いてきたかのような音。
その後これまで散発的に中途半端な
再結成ライヴを繰り返してきたバンドとは思えない。
ストーンズだって3・4年に1度ワールド・ツアーを繰り返しているから
あの音を保っているというのに。


アトランティック・レコードの創始者アーメット・アーティガンを追悼するための
2007年12月、イギリスのO2アリーナでの一夜限りのステージ。
もちろん僕なんかには手が出せるわけはなく。
Wikipedia を見てみたら2万人分のチケットに対して応募が2,500万人だとか、
オークションで売りに出されたチケットが日本円にして1,900万円にて落札されたとか。
ドラムは息子、ジェイソン・ボーナム。
「Good Times, Bad Times」で始まり、「Rock and Roll」で終わる。
代表曲ばかりで、16曲。
ジミー・ペイジは「幻惑されて」でヴァイオリンの弓で弾いて、
「天国への階段」と「永遠の詩」でダブルネック・ギター。
「Trampled Under Foot」「No Quater」「Kashmir」など
ジョン・ポール・ジョーンズは大半の曲でベースではなく、キーボードを。
1970年代のライヴもそうだったのだろうか?
ベース無しでも音に厚みがあって、グルーヴがある。


音がとにかくでかいんですね。
音量ということじゃなくて、音の存在感。大聖堂、大伽藍のよう。
Rockin'on の特集では建築物としての曲を完璧に構築したからだ、
みたいなことが書かれていた。確かに、観ていて実感した。
構造と、それを具現化する圧倒的な演奏力。
ジミー・ペイジのリフが中心にあって、
ジョン(ジェイソン)・ボーナムのドラムがあって、
ちょっとやそっとのことでは揺らがない。
ロバート・プラント
「俺は Led Zeppelin では曲を書いて、詩を書いて、歌ってただけだ」
と拗ねた名言を残したのもよく分かる。
(ここで言う「曲」とは構造のことではなく、ヴォーカルのメロディーのことだろう)


昨日の朝 InterFM で知ったんだけど
年明け4日の夜には六本木ヒルズで「爆音」上映されるみたいね。
観たかった、というか聞きたかった…
スクリーンの中に音響機材をセットするらしい。
これは絶対、大画面・大音量で体験した方がいい。