青森帰省その1

職場も昨日納会で、今日から青森に帰省。
8時半にメールが届いて目が覚める。
例のPJの方。音楽の話になって意見のやり取り。
書き終えるとダウンジャケットにフードをつけて、ブーツを出して、
リュックサックに iPhone の電源コードなどを詰めて外に出る。
Lucinda Williams の2枚組ライヴアルバムを聴きながら歩く。
丸の内線の中でオットー・ペンズラー編、
恒例のアメリカ短編ミステリ傑作選を読み始める。


大丸の地下にできた日本橋の親子丼の老舗「たまひで」の
唐揚専門店の、前から気になっていた弁当を買う。
あと唐揚、鶏天、串カツのお試しセット。
改札をくぐって Grandsta にて「てとて」の
海鮮チヂミもんじゃなど練り物をいくつか。
缶ビールをロングで3本と妹夫婦の土産に宮城の酒を買った。
29日が土曜というタイミングも良いのか、
帰省ラッシュで東京駅は例年よりも大混雑に感じられた。
しかも大勢がリュックサックを背負ったり、
キャリーカートやスーツケースを引いたりで荷物が多い。
芋の子を洗うとはこういうことか。


11時半前。新幹線に乗って缶ビールを飲みながら唐揚弁当を食べる。
香辛料を使用せず、内蔵を熟成させて作ったタレを
使っているとのことで優しい味わい。うまかった。
そういえば昨晩は未明にかけて東日本は大雪注意報が出ていたけど
東京は特に降らず、それどころか今日はずっと青空が続いていた。
仙台から先もほとんど雪がない。青森に入っても、そう。
15時を過ぎて遅れなく到着する。吹雪どころか雪もない。
解けかかっている。


会社へのお土産を前もって買って送る。今回は「いのち」にする。
年明けの新年会用に日本酒も買う。昨年は一人一本までということで
駅で「田酒」が買えたのですが、今年はもう売ってないみたいですね。
試飲の自販機にも入っていなかった。
代わりに「豊盃」にする。お酒の飲めない人用にリンゴジュースも買う。


妹の旦那が駅まで迎えに来てくれる。
北海道新幹線の線路が北高校の先まで延びていた。
荷物を置いて、ふたりで晩御飯を食べに行く。
母はノロウィルスに感染して何も食べられず。食事の支度もできず。
昨晩留守電に入っていた。
朝出発の前に電話したら「それでもまあ帰ってきなさい」という。
会ってみたらそれほどひどい状態ではなく、臥せってはいなかった。
普通にしていた。


青森煮干ラーメンが気になっていたので
有名なところへ行きたいとリクエストして「ひらこ屋」となる。
新城の厚生病院の裏だったので車ではすぐだった。
店内に入るなり、ツンと来る煮干の匂い。
「バラそば」にする。煮卵も入れる。
名前の通りばら肉のチャーシューが敷き詰められている。
スープはこってりではなく、あっさり。
透き通ったスープは食べてみると昔懐かしい味がした。
妹の旦那がこってりにしたので、スープを飲ませてもらった。
こちらはドロッとして東京で食べる煮干ラーメンのよう。
お新香がサービスで小皿にとりわけできる。


店を出て、せっかくだからもう少し走ろうということになって
僕は「サンロード青森」に行きたいと言う。
西から東へ、青森市を横断する。
県立美術館はライトアップされているはずが年末で休館なのか
シンと静まり返っている。今は奈良美智展が開催されているという。
県立図書館を過ぎて、東大野へ。
この辺りが今、青森で最も栄えているのだとか。
地価が盛岡、仙台並みに高い。
イトーヨーカドーができていて、ドンキホーテの看板を見かけた。
「CUB」だったか、紅屋系列の安売りスーパーがあちこちに建っていた。
その他にもロードサイド系ショッピングモール。
中央高校のある辺り。
昔は何もなかったし、高校の帰りに寄ることもなかった。


「サンロード青森」に入る。3階の屋上駐車場に停める。
小さなレストラン街にはまだ「レンガ亭」が残っていた。
(というか google maps で「サンロード青森」を見ると
 なぜか「3F レンガ亭」とここだけ地図に載っている。有名店?)
下の階に下りていく。社会人になって初めてか。10数年ぶり。
ダイソー赤ちゃん本舗ができていた。
高校時代散々お世話になったCD屋「BE-BOP」の最後の店も
なくなっていた。覚悟してたけど。
そういえば昔、ここには輸入盤の専門店もあったのにな。
The Jesus & Mary Chain や 10000 Maniacs なんかを買った。
今はもうその片鱗もない。
併設のジャスコもイオンに変わっていた。
近くにもっと大きなイトーヨーカドーができたりして
今はかなり厳しい状態なのだという。
かつては年末年始ともなると1日の売り上げが1億を超えたとか。それも昔。
僕が小さな頃からあったのだから建物が手狭なものとなっている。
でもまあ年末だからか、結構客の姿があった。


車に乗って新町へと向かう。「ザ・ビデオ屋」の話になる。
ネット上で話題になって今ではあのCMも全国的に知られるようになった。
ただでさえインパクトがある映像なのに
津軽弁の分からない人だと何のことやらさっぱり。
もうずっと前になくなったのかと思っていたら数年前までは見かけたとのこと。
少し行った先に「ジャガー」というオーディオ機器の店があって、
そこはテレビ局の人も来るようなしっかりしたところなんだけど
そこを飛び出して「ザ・ビデオ屋」を作ったのだとか。


本町のスナック街へ。
まだ18時ということもあって人影はほとんどなかった。
バッカスビルやジャスマックがまだあった。
コアビルは明かりがついていなかったように思う。
僕ら一家が住んでいた小さな雑居ビルはまだ残っていた。
しかし、チラッと前を通り過ぎる限りではかなり様変わりしていた。


ベイブリッジのほうに出て「Coffee Colors」という名前だったか、
倉庫を改装したという青森市にしてはおしゃれな喫茶店に入った。
カフェオレを飲んだ。お代わりが100円だというのでカフェマキアートにした。
白い壁に風景写真。白いテーブル、白い椅子。
カウンターの棚にはレコードのジャケット。
居心地のよい空間だった。休日の午後、本を読むのによさそう。
青森市はおしゃれな店が長続きしないもんだけど、
これからも頑張って続けてほしい。


帰ってきて、近くの温泉に入りに行く。
今日はもう早く寝ようと思う。