オノクラ汁講その9

(2/18(月)朝)


07:30 目覚ましが鳴る。夢は見ない。
朝から雨。灰色の雲が均一の布のように果てしなく空を覆う。
瀬戸内の島の向こうまで。
生口島に行って自転車に乗るつもりが今日は無理か。残念。


08:00 朝食。旅館の朝食ってものが僕はとても好きなんだけど
陶板焼きの鍋で目玉焼きとベーコンを作るというのは初めて。
これはいい。豆腐に塩をつけて食べる。焼き魚はさわら。梅くらげ。
食後温泉に入りに行ってその後旅日記を打ち込む。
雨はやむ気配全くなし。
10:00 のチェックアウトぎりぎりまで待ってみるが変わらず。
ビニール傘を買って宿を出る。
向島が見渡せるポイントで足を止めると霧というか低い靄がかかっていた。


尾道城の脇をまた通り過ぎ、駅前まで下りていく。
下りとはいえ重い荷物をたくさん背負って抱えているとしんどい。
児島でジーパンを2本買って、倉敷の大原美術館で画集を3冊。
あちこちの観光案内所でもらってきたパンフレットもばかにならない。


コインロッカーにリュックサックとジーパンや画集の入った袋を預けて
駅の観光案内所で生口島瀬戸田港行きのバス乗り場と時刻を尋ねる。
それだけを抜き出したものが用意されていて、
裏面は瀬戸田港からのフェリーの時刻表となっている。1枚もらう。


駅前のミスドに入ってノートPCを立ち上げて旅日記の続きを書く。
月曜の朝、がら空き。


11:00 を過ぎて席を立ち、アーケードの商店街を東へ。
昨日訪れられなかった「朱華園」に入る。地元では超有名店。
さすがに雨の中行列はできず。すぐ入れる。
チャーシュー麺にする。770円。
尾道ラーメンなので麺は細めの平打ち。
小指の先ほどの背脂がゴロゴロ入っている。
チャーシューは薄くて広いのが3枚。器を覆っている。
その上にメンマが乗っている。具は他にネギだけ。
http://www.ononavi.jp/eating/chinese-style/detail.html?detail_id=71
黒っぽいスープがほのかに甘辛い、
だけどすっきりした独特の味わいを持っている。
調べたら尾道ラーメンで定番とされる小魚でだしをとってなくて
鶏がらスープなのだと。だからあっさりしているのか。
確かにこれは尾道ラーメンという枠ではなくてラーメンとして完成度が高い。
1杯目なのでこの深み、何も語れず。
食べ終えてスープを一瞬で飲み干す。


せっかくなのではしごする。次は「壱番館」
http://www.f-ichibankan.com/
角煮ラーメンが一押しらしいのでそれにする。
白髪ネギ、茎わかめ、味玉、もやしなどなど具沢山。890円。
角煮はホロホロ溶けるようなのではなくて、チャーシューに近い。
これは尾道ラーメンとして食べたら普通にうまいんだけど、
「朱華園」の直後に食べたら差が歴然としているなあ。
輪郭がぼやけている。
逆の順番で食べたら、両方いけるねだったかもしれない。


昨日周りで何人か買っていたのが気になって結局僕も
金萬堂」でレモンケーキ「Remo Remo」を買う。
会社へのお土産に。15個で2,500円ぐらいしたか。それをふたつ。
今回は長期の休みだからまあいいか。
http://www.ononavi.jp/eating/sweets/detail.html?detail_id=100
家にはこれまた気になった蒲鉾屋「桂馬」の詰め合わせのセット。
クール便で送って、冷蔵庫で4日しか持たないという。新鮮。
http://www.keima-kamaboko.com/top.html


アーケードの商店街のいくつかは完全閉店セール。
路地裏の店は逆に細々と地味に商売している。
しぶとくてあっけらかんとした尾道的な生命力を感じる。
よくあるように商店街の店舗空間のひとつが
町内会の神輿を奉るスペースになっている。
「ベッチャー祭り」というのが尾道の祭りのようだ。
名前からだと想像もつかないが、
「ベタ」、「ショーキー」、「ソバ」の3つのお面をつけた
氏子たちと獅子が子供たちを追い掛け回すとのこと。
この「ベタ」がベッチャーとなったようだ。
http://onomichi.main.jp/betcha/index.html


バスまでの時間は昨日入れなかった「あくびカフェ」で旅日記続き。
自家製の檸檬酒と八朔酒をロックで飲む。それぞれ300円ずつ。
地球儀が飾られていたり、棚には古い『地球の歩き方』が並べられていたり。
外国人の男性のスタッフは流れ流れてここなのか。
ドミトリーに宿泊するバックパッカー系の人たちや
地元の支援仲間と思われる人たちが出入りする一方で
僕のような一般的な旅行者やカフェ好きっぽい近所の人たちも利用する。
隣の席から聞こえてきた若い女性の広島弁にいいな、と思う。


その向かいにはエフエムおのみちのスタジオ。
地味っぽかったけどどうなんでしょうね。
http://www.fmo.co.jp/