三陸の旅 その18

(2/21(木)昼夜)


14:51 JRで切符を買って会津若松行きへ。
途中の駅で上りの快速とすれ違うんだけど、遅れて10分ほど待った。
磐梯熱海に到着。雪が積もる中、今回の宿「一力」まで歩いていく。
http://www.ichiriki.com/
この辺りでは一番高かっただけあって(年に一度の贅沢)
立派な日本庭園が広がる。チェックインするとその庭園を眺めながら抹茶を頂く。
部屋は6畳と10畳とふたつ。そんなにもいらないよ! と思う。
ひとりには広すぎ。いいのだろうか。たまにはいいか。
さっそくお風呂に入りに行く。他に誰もいない。
露天風呂が貸切。割と水温が高いがそれ以上に風が冷たい。
風が吹きぬけてゆくとき、白い湯気が吹雪のようになる。
上ってきて缶ビールを飲みながら『虐殺器官』を読む。
この日はその後真夜中に至るまで、
読んでるうちにうたた寝を繰り返し全然ページが進まない。
ある意味、幸福な読書。


夜になって部屋で夕食。
テレビをつける。NHKにする。天気予報。
福島県の天気予報って東北地方だけじゃなくて
北関東や北陸など周りの県を映すんですね。そりゃそうか。
ここ数日の大雪で青森県酸ヶ湯温泉で積雪 5:45m の記録となる。
僕もこの休みは後半、青森に帰って雪かきを手伝うべきだったか…


献立表が添えられていたので、書き写してみる。
一、先付  蛍烏賊 アスパラ菜
一、前菜  ぽんかん釜盛り
      子持ち昆布菜の花
      海老西京漬け
      あん肝寄せ
      合鴨土佐酢煮
      蓮根煎餅 みかんこ
      枝豆海老真丈
一、造里  お造り盛り合わせ 妻色々
一、焼物  鰤の照り焼き
一、進肴  帆立と茄子の西京味噌貝焼き
一、揚物  自家製薩摩揚げ
一、鍋物  川俣軍鶏のつみれ鍋 野菜色々
一、食事  郡山産あさか舞コシヒカリ 香物盛り合わせ
一、留椀  赤だし
一、水菓子 フルーツゼリー寄せ 林檎 苺


プラス、記載はなかったけれどもこの日の特別メニュー? として
デザートに「まんじゅうの天ぷら」
初めて食べた。聞くと会津の方でこのようにしてよく食べるという。


テレビはそのまま「クローズアップ現代」へ。
アレルギーを持つ児童が給食で亡くなったという昨年の事件を受けて
各地での取り組みを紹介する。
小麦粉を米粉に変えたり手間もかかるしお金もかかるけど、
代替食を用意するよりも皆で同じ給食を食べる方がよいのではないか、など。
上記のメニューを食べながら見る。
最近周りでよく聞くようになった。
僕はアトピーや花粉症は持っているが、幸いなことに食べ物に関してはない。
こんなときには見なくていいのに、と思いつつしっかり見てしまう。
落ち着かない気持ちになる。


番組の最後で「花は咲く」という歌を全国の人たちが歌っているのが流れる。
そういえば陸前高田市仮設住宅近くの店で
歌詞を壁に貼っているのを見かけたな…


夜、また温泉に入りに行く。この日だけで計5回は入ったか。
空は晴れていて月が出ている。
千切れ雲がとんでもない速さで流れていく。


畳に寝っ転がって iPhone をいじっていると
学校関係でメールが届いていて早めの返答を求められていた。
ノートPCを立ち上げるがイーモバはつながらず、
1階フロント近くでインターネット接続可能と知ってつなぎに行く。


一仕事終えて帰って来るとまた温泉に入って、
出てくるとフロントにルームサービスをお願いする。
福島の地酒「大七」を熱燗で、2合。
飲み終えるとまた入りに行く。
虐殺器官』を呼んだり北上駅で見かけてもらってきた、
JRが作成した「あおもり紀行」を眺めているうちに
あっというまに午前1時。布団に入る。
布団は別室に引かれている。まるで家の中にいるかのよう。