タイムマシーンにお願い

タイムマシンがあったらどこに行きたいか?
そう聞かれて僕はこんなふうに答えた。


「1970年代後半のニューヨーク。
 映画や音楽や文学。ダンスにグラフィティも。
 世界中からありとあらゆる若い才能が集まって
 アンダーグラウンドでは何よりも新しい表現活動が
 人類史上サイコーに咲き誇っていた」


それが2週間前のこと。
2週間分の1:1スケールの時間旅行を経た今なら
また違うことを答えるだろう。


1908年に爆発したツングースの隕石が見てみたい。
いや、カウボーイとガンマンの時代のリアルな決闘を。
歴史上の人物を誰かひとりと言われたら
そりゃやっぱゴルゴダの丘
十字架に架けられたイエス・キリストだ。


どこか1ヶ所だけ見に行けるとするならば。
未来という人もいれば過去という人もいるだろう。
可能な限り遠くへという人もいれば
すぐ先がいいという人もいるだろう。
自分に関することを見たいという人もいれば
そこには興味が無いという人もいるだろう。
ちなみに僕は僕の過去も未来も特に興味はない。
垣間見る、ぐらいならいらない。


1969年や1977年の歴史的なライブならそりゃ見たいですが。
Sandi Thom 「I wish I was a punk rocker」
https://www.youtube.com/watch?v=vc2jDz6w-r4


過去を思い出すことや未来に思いを馳せることは
タイムマシンの一種なのだろうか。


「Oh I wish I was a punk rocker with flowers in my hair
 In 77 and 69 revolution was in the air
I was born too late into a world that doesn't care
Oh I wish I was a punk rocker with flowers in my hair」


私はパンクロッカーになりたい、髪に花を挿した。
1977年や1969年の雰囲気を感じながら。
私は生まれるのが遅すぎたからこんなつまらない世界に生まれた。
私は髪に花を挿したパンクロッカーになりたい。


タイムマシンに乗ってどこかへ行くのではなく、
自分がその時代になるのだということ。