サハリン旅行:8/22さらに続き

トイレに立ち寄ってすぐホテルを出る。
今日はこの後、展望台に登るつもりだった。
カムサモーリスカヤ通りに出て南へ歩く。
地図によると昨日車の中から見た
戦勝記念碑の横の道をひたすら歩いていくようだ。
タクシーを雇ったらすぐなんだろうけど
他にすることもなく、体も動かしたく1人歩いていく。
通りを南に進む。食料品店、キオスクのような小さな店、
そして薬局があちこちに。なぜかロシアは薬局が多い。
カフェと並んでカラオケの文字も見かける。
路上駐車が多く、盗難帽子のブザーが時々鳴っている。
それはそうと記念碑はいつになったら出てくるんだろう?
もう一度地図を見たら通りを1本西に間違えていた。
慌てて引き返す。


中央のカムニチーチェスキー通りに戻って
昨日入ったロシア正教会を目の前にしながら東へ。
5分ほど歩くと戦勝記念碑が見えてきた。これだ!
昨日も工事中だったが、それは今日も変わらず。
無名兵士の高さ10mはありそうな像の台座に足場が組み上げられ、
年配の作業者が像の足元で何かを探していた。
この記念碑の周りが今、広場として整備中のようで
階段を上っていくと戦車や大砲が並べられた脇で現場作業者が休憩していた。
隣のもう1つのエリアも電ノコの音が絶え間なく。
誰か聖人の像だったようにに思う。
まだ打ちこまれる前の飾りのついた黒い柵が地面に並べられていた。


この隣に山へと登っていく道路があった。
だけど何の掲示もない。「展望台はこちら」とか。いきなり林の中。
まさか違うだろうと思って通り過ぎる。
いくつか大きな敷地の施設が続く。
そのうちにもうひとつ山方面の道が出てきてこちらはよく整備され、
向こうに建築中の建物や集合住宅があって開けている。
こちらかなあと歩き始めてしばらく進む。
なんか違うんじゃないか。ふと勘が働いて、ガイドブックじゃなく
フェリー会社のパンフレットの地図を見ると市民病院の隣とある。
もしかして今過ぎてきた大きな施設のうちのどれかがそうじゃないか。
引き返すとやはりそうだった。
木々に囲まれた坂道を1人登っていく。


坂を進んでいくうちに目の前に白のパンツスーツ姿の女性が1人。
携帯で話しながら歩いている。
まさかこの格好で展望台まで歩いていくのだろうか?
追い越していったんだけど、その後振り返ると見かけない。
帰り道でも出会わなかった。途中どこかで脇道に入ったのか。
その後誰も見かけず。不安になる。
時々4WD系の大型車が向こうから下りてきたり、追い越していったり。
たぶん方角的には合ってんだろうなあと思う。
途中から薮蚊がひどくなる。虻のような黒い虫も飛んでいる。
こんなときに限って虫除けスプレーをしてくるのを忘れる。
そういえば朝の鉄道の中にも蚊がいたな。
イリーナさんの話では僕がいる8階の高さでも蚊は出るのだとか。
僕はここ3日見かけてないけど。


30分ほど登った先に崖崩れのように木々が流され
土が見えているところがあって、
ここからユジノサハリンスクの街並みが見渡せた。
そこからさらに10分歩いて、展望台の入口らしきところに差し掛かる。
すると禁止のマークが。若い兵士が出てきて首を振る。
指差したところを見ると
7月6日より工事のため自転車や徒歩による進入を禁止すると。
えー!? だったら登る前に麓でこの掲示を出しといてほしかった。
このかゆいところに手の届かなさ、なんだかロシアっぽいなあ。
車ではOKみたいで、後から来た4WDが続けて中に入っていった。
しまった、タクシーで来るべきだった…


まあ先ほど眺めのいいところから街を見下ろせて、
たいして変わらんだろうとあっさり引き下がって引き返す。
途中ランニング姿の女性、急な坂道をマウンテンバイクで登っていく男性、
リュックサックを抱えた少年に出会って言うべきかどうか迷う。
しかしロシア語や英語でうまく伝えられる気がしない。
そのまま無言ですれ違った。
やがて元のゴーリカヴァ通り、戦勝記念碑の広場に出た。