谷根千を歩く その6

谷中銀座商店街は活気付いていた。
http://www.yanakaginza.com/home.html
観光客も地元の人たちもひっくるめて人通りが多い。
階段を下りたところにトルコの食品を売っている店があった。
段ボール箱の中にゴロッとしたザクロが山積み。
ザクロジュースやオリーヴオイルもあった。
中を見ると食堂になっていてどうも床にそのまま座って食べるっぽい。
「焼肉サラリーマン」というミモフタモナクていい名前の店や
いか焼きの店、焼きかりんとうの店、猫の尻尾の形をしたドーナツの店。
後で調べたら銀座の「はしご」がここ谷中にも店を出していた。
この辺り、それぞれ興味のあるものを見つけて
そのたびごとに皆で立ち止まっていたらキリがないので、
10分ほど自由行動にする。17時に商店街の端で集合。


朝見かけたメンチカツを食べようと行列のできている店に並ぶ。
3つ店があるうちの、1つ目。「いちふじ」
歩き回って腹が減っているのでメンチカツとカニクリームコロッケ
普通のジャガイモコロッケの3つを買ってその場で食べる。
メンチカツのキャベツとタマネギがシャリシャリしていておいしかった。
でも有名な店はその先にあった「すずき」と「サトー」みたいね。
「いちふじ」では一緒に並んだ方の目撃談では焼鳥の串を
トレイの中のタレにつける手際が素早くて鮮やかだったとか。
ポテトフライが確か30円と安かった。
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131106/13045723/
次来た時は「すずき」と「サトー」と食べ比べてみたい。


17時。商店街の突き当りからよみせ通り北へ。
例によって寄席やレトロな雑貨屋で立ち止まる。
途中から合流した方は
「おいしいところに出会うたびに立ち止まっていたらなかなかすすまないですね」と。
幹事の僕は心なしか急いでいて、一人だけ先頭で早歩きとなって何度も振り返っていた。


いろは通りを抜けて不忍通りへ。「古書ほうろう」に入る。
http://www.yanesen.net/horo/
http://horo.bz/
今回いくつか古本屋やアート系スペースを回りたいと考えていたものの叶わず。
またの機会に。「バンゴブックス」「HAGISO」など。
http://bangobooks.com/
http://hagiso.jp/
だけど、この「古書ほうろう」に入れただけでもよかったかな。
音楽・映画・建築などが充実していた。なんといっても、
かかっていた音楽が Josephine Foster の新作『I'm a Dreamer』ですからね。
それだけで信用に足るというもの。
CD も売っていてそのラインナップがよくて、それを眺めているうちに時間が来てしまった。
Edgar Jones や Ida の国内盤がほぼ揃っていたり。
mama milk ! の廃盤になった旧作がひょっこり並んでいたり。
僕は Edgar Jones の初めて見るシングルと Hauschka のやはり入手困難になった国内盤、
そしていつか出会ったら聞いてみようと思っていた Killing Time のベストアルバムを買う。
ある方は昔の岡崎京子、『テイク・イット・イージー』や『UNTITLED』などが
1冊100円だったと4冊購入していた。


不忍通りを東へ。千駄木駅から一駅歩いて、根津駅へと向かう。
途中、こちらもまた訪れることのできなかった
古本屋・カフェ「ブーザンゴ」や文脈棚「往来堂書店」の前を通り過ぎる。
http://www.bousingot.com/
http://www.ohraido.com/
どちらも思ってたよりも小さくて、こじんまりと谷根千サイズだった。


18時、「田すけ」に入る。
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131106/13143633/
予約で14名。2階を貸切。
1階も普通に営業するみたいで板前のお兄さん一人で大丈夫かなと心配していたら
着物を着た女性の方が手伝いに来ていた。
先付けに茶碗蒸しなど。牡蠣のトマト鍋、築地の刺身、毛ガニ、鰆の西京焼き、鉄火巻き、
デザートがパイナップル。これで飲み放題5,000円はほんと安すぎる。
「サービスでやってます」とのことだけど大丈夫なのだろうか。
皆のリクエストで最後だし巻き玉子を追加する。
日本酒は純米大吟醸山形県「楯野川」が水のようでグイグイと。
飲んでいる間、あれこれと学校のことを話す。
いろんな世代、いろんなロールの人たちに声を掛けてそれがつながって。
ほとんどの人は集まった半分ぐらいが「はじめまして」で。
それでもワイワイと楽しく過ごすことができた。
その他アストル・ピアソラパブロ・カザルスの話をした覚えが。


22時を過ぎて〆る。
谷根千在住の方たちは歩いて、その他の方たちは地下鉄に乗ってそれぞれ帰る。
僕は幹事で疲れていたのか、帰りの地下鉄でずっと眠って過ごしていた。