駒沢オリンピック公園〜「kate Coffee」〜「B&B」〜『星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』

日曜のこと。
快晴。昨日もそうだったけど、ダウンジャケットだと暑い。
都立大学の遊歩道を歩いて駒沢オリンピック公園へ。初めて入った。
中央広場では遊んでいる親子の姿があちこちに。
小さい子どもたちがサッカーボールを蹴っていた。
周りに電線がないからかカイトを揚げている人たちもいた。
陸上競技場ではサッカー教室が行なわれていて、
T-Squareのあの曲や、『ロッキー』や『炎のランナー』の曲が流れていた。
道々、梅が咲いていて桜も(?)早いところでは咲き始めていた。


バスに乗って渋谷へ、井の頭線に乗って下北沢へ。
「kate Coffee」でキーマカレーを食べる。
ここの本の取り揃えはいい。
工作舎から出ている阿木譲『ロックエンド』を初めて見た。
他に欲しくなった本として『眼の冒険 デザインの道具箱』
大谷能生『音盤時代の音楽の本の本』
宮沢章夫東京大学「ノイズ文化論」講義』
1950年代後半から1970年代のペーパーバックを集めた『表紙とカバー』
http://www.katecoffee.jp/


「ほん吉」という古本屋を覗いたのち、「B&B」へ。
http://bookandbeer.com/
前から話題だったけど、恥ずかしながら初めて入った。
いわゆる「文脈棚」系というよりも本のセレクトショップか。
品揃えは決して多くはないが、ツボを押さえている。
この日も14時までイベント。
その後店名に従ってビールを飲む。
あれこれ本が欲しくなるが、1冊でも買い出すとキリがなくなるので我慢する。
人気の店なので学校関係の集まりなどでまた来ることになるのだろう。


井の頭線を明大前で乗り換えて京王線へ。
芦花公園駅で下りて、世田谷文学館にて
『星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』を見る。
http://www.setabun.or.jp/
前半は作品たち。白い包装箱を積み重ねて不揃いな高さとなった中に彼ららしい
ユーモラスで(村上春樹に通じる)こだわりの感じられるガジェットの数々。
「赤巻紙青巻紙黄巻紙」を実際に作ってみるとか。
「稲妻の先のところ」とか。道化師の鼻のコレクションとか。
ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』にインスパイアされた「肺に咲く水練の標本」とか。
カフカの『変身』の変身」ではそのエディションの全てを何十冊と集めていた。
何を展示していたのか思い出せないけど
回文「軽い機敏な子猫何匹いるか」がタイトルになっているものとか。
後半は装丁。国語や世界史の教科書に驚いたり、
彼らってちくまプリマー文庫も手掛けているんですね。
ホッとする奇想の数々。見立ての効かせ方がうまい。
700円というささやかな入場料の割には得るものが大きかった。


常設展も見る。「旅についての断章」ということで
斉藤茂吉が留学時代に利用した旅行鞄や
森茉莉の直筆原稿、植草甚一がニューヨークで撮影した写真など。
壁には沢木耕太郎角田光代幸田文クラフト・エヴィング商會の旅に関する言葉。
海野十三萩原朔太郎の作品の紹介もあったな。


一部屋与えられていた「ムットーニのからくり劇場」というのが面白かった。
夏目漱石の「夢十夜」や村上春樹の「眠り」The Boom宮沢和史の曲などをモチーフに
ガラス張りの木箱の中で展開されるからくり人形の夢。
からくりを作るだけでなく、朗読や楽器の演奏も自分、というのがすごい。
http://www.muttoni.net/index.html


芦花公園駅からはなぜか荻窪駅行きのバスが出ている。
それに乗って帰って来る。環八を北へ。夕暮れ。