青森帰省1日目

父の三十三回忌で青森に帰ることになった。
もうそんなになるのか、と思う。
3連休に休みを1日加えて4日間の帰省となる。


8時起き。東京は雨。
古くなってバッテリーがもたなくなったシェーバーと
そのACアダプター、クリーニング用のジェルを袋に詰めて鞄へ。
新しいのを買ったので、今後は青森に帰ったとき専用で使う。
本を4冊。
久保俊治『熊撃ち』(熊は難しい方の漢字)
町山智浩キャプテン・アメリカはなぜ死んだか』
青函トンネル物語編集委員会青函トンネル物語』(交通新聞社新書)
ステッグマイヤー名倉『ナグラる』
あとは往復の切符とiPhoneの充電用のコード。
日曜に彩の国さいたま芸術劇場で観る
ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踏団のチケット。
これだけ。鞄が軽い。
着替えは冬の分なら一通りそろっているので持っていく必要がない。


先週母から雪が降っていて寒いと電話がかかってきていたので
正月と変わらない重装備で外に出る。
モコモコしたダウンジャケットの下にフリースなど3枚。
さすがに東京では暑かった。


ビニール傘を東京駅のトイレの個室にそっとおいていく。
給料日なのでお金を下ろす。
グランスタでは「てとて」のちぢみもんじゃ(揚げ物)や
「マンゴーツリー」の春巻き、「ぎんざ泥武士」のコールスローなど。
10:20発のはやぶさ13号。いつもより1時間早いのに乗っていく。
U2『Actung Baby』を数年ぶりに聞く。
リマスターされたのを今回入れ直してきた。
当時は売れ線? なんて思ったけどこんなかっこいい音だったとは。
行きの地下鉄の中で読んでいた『熊撃ち』もすこぶる面白い。
父の手ほどきで小さい頃から猟銃を用いた狩の経験を積み、
大学卒業はプロのハンターとして山に篭って熊や鹿を追いかける日々。
臨場感溢れる、それでいて抑制の効いた文章がうますぎる。


新幹線の中ではビールを飲みながら
キャプテン・アメリカはなぜ死んだか』を。
アメリカのB級なカルチャーやニュースを取り上げたコラム。
この著者だけあって幅が広くて深い。
レイア姫を演じたキャリー・フィッシャーはその後
アル中となった経験を笑い飛ばす講演会を開いているとか、
南北戦争で南軍が勝ったのちのアメリカは第2次大戦ナチスと結びつき…
といった架空の世界を描いた映画の話とか。
バリバリの保守派だったテッド・ニュージェント
謎に包まれた JANDEK などのロック系の話題が個人的にはツボ。


13時半、新青森着。会社へのお土産など早々と買って宅急便で送る。
駅舎を出ると解けかかって黒くくすんだ雪がなだらかな山になって広がっている。
思っていたよりは寒くなかった。
タクシーに乗る。函館までの新幹線、その高架の線路がごく普通の風景となった。


家に着く。庭に煤けた、色褪せた雪がまだ残っている。
着替える前に温泉銭湯に入りに行く。
14時半で他に客の姿はなく。それをいいことにこっそり風呂場の写真を撮る。
いかにもな浜辺の風景がいい。それにケロヨンの黄色い風呂桶。
出ると小雨が降っている。
帰ってきて入れ代わりで母が入りに行く。
居間の床暖に寝そべりながら『熊撃ち』を読んでいるうちに昼寝。


夕食にホタテとイカの刺身。鮮度がよく、おいしかった。
明日は早起きすることになっているので、早く寝ようと思う。
天気予報を見るとこれから大雪。
ニュースでは弘前も八戸も降り出していた。