青森帰省4日目

6時半起き。雪は積もっていない。
一昨日のカレーとサラダ。
家中に掃除機をかけて、部屋の中を拭き掃除。
9時前、コーヒーを飲んで一息ついてタクシーで新青森駅へ。


KIOSKで新幹線の中で読む本を選ぶ。
小さな棚が4段ほどだが、思ってたよりラインナップが充実していた。
村上春樹訳の『フラニーとズーイ』があった。
『告白』や『贖罪』など湊かなえが多かった。今一番売れているということか。
他に荻原浩藤沢周などがあった。
意外なことに東野圭吾池井戸潤がなかった。
雑学系で一棚、時代劇系で一棚。
たまには時代ものもいいかと司馬遼太郎と迷って、
文春文庫の平岩弓枝御宿かわせみ傑作選1 初春の客』にした。
読みやすくて、きちんと情感がある。旅の供としてこれはいい。


改札をくぐる。
新幹線の中でチビチビ飲んでようと
六花酒造『じょっぱり』の特別純米酒300mlを買う。
「トレインマーク」なるものに目が留まる。
「あけぼの」「ゆうづる」「はくつる」などの
上野‐青森間を運行していた寝台特急のロゴをカードにしたもの。
懐かしくなって、思わず「ゆうづる」の大きいのを自分用のお土産に買う。800円。
マニアの人たちがあちこちサイトを立てている。例えば
http://nihonkai.exp.jp/hm/


一昨日、青森市内の本屋で見かけて買ったミニコミ誌『弘前酔連』が何気に面白くて、
東京までの道中、ずっと読んでいる。
バーのマスターやその酔客の書いた文章を集めたもの。
恐らくほとんどはシニア世代。
1960年代や1970年代の青森や東京を描いたものが多くて、興味深かった。
寺山修司が青森で「邪宗門」を上演したときの話もあった。
酒の話よりも音楽の話がなぜか多い。
こちらも酒を飲みつつ迎え撃つ。
いや、ほんと1本飲んだらやめられなくなって、
盛岡駅で「雪っこ」という濁り酒を買って
(5・6年前、盛岡旅行の際に飲んでおいしいと思った)
やめられなくなって車内販売で「高清水」を。
(ともにワンカップ大関サイズ)
豚たんジャーキーやバターピーナッツをつまみに。
弘前酔連』は「vol.2」だったけど、その後も出ているのだろうか。
この号は2012年だった。


大宮で下りて、与野本町へ。
彩の国さいたま芸術劇場にて
かつてピナ・バウシュが率いていたヴッパタール舞踊団の『コンタクトホーフ』を観る。
(前回僕が担当した教室で話題になっていて、別な日にひとり、同じ日にひとり一緒になった)
ピナ・バウシュが2009年に亡くなって、
その後ヴィム・ヴェンダースのドキュメンタリー『ピナ』が公開されて、
舞踏団は解散せず、今も続いている。
パンフレットを読むと愛弟子的立場の男性ダンサー・演出家が後を継いだようだ。
今から10年前に観た『バンドネオン』が衝撃的で言葉を失うものだったけど、
あのテンションが失われていないことが何よりもの驚き。
ピナ・バウシュの言葉や踊りのひとつひとつが団員たちの血となり肉となっているような。
ダンスでもなく、演劇でもない、迸る身体表現とでも呼ぶべきものは
まだしばらくは失われることがないだろう。
『コンタクトホーフ』は代表作のひとつ。
殺風景なダンスホール。スーツ姿の男性たちとワンピース姿の女性たちが
相手を変えながら、情景を変えながら、「踊る」
大雑把なストーリーとシーンごとにモチーフになる振り付けだけを決めて
あとは「あなたのこの舞踏団での20年の積み重ねを見せて」というような。
奇矯にして残酷なまでに美しいアンサンブル。
初演は1978年。子どもたちだけとかお年寄りだけというバージョンでの上演もこれまでにあった。


渋谷まで出てタワレコで取り置きしていた
Ana Moura, Amalia Rodrigues, Sandie Shaw を受け取る。
新宿に引き返し、同じくタワレコ取り置きの Sandie Shaw の別のアルバムを。
かえって来た頃にちょうど宅急便が届く。
クリーニング屋へ。大家さんに家賃とお土産を渡しにいく。
青森から持ち帰ってきた段ボール一杯の文庫本や映画のパンフレットをトランクルームへ。
2往復したが全部は無理だった。来週末もう1度行くか。
その他、荷物を片付ける。鯖の味噌煮の缶詰など母がくれたものを。
洗濯。母のカレーを温めて食べる。西友で買ったハンバーグを乗せる。
明日は普通に仕事。