青森帰省再び その1

先月の3連休に引き続いて、今回のゴールデンウィーク前半も青森へ。
7時半起きで着替え1日分と今回読む本を3冊、
iPhoneのACアダプタや予備のバッテリーを鞄に詰めて外に出る。


丸の内線の中から高橋秀実『弱くても勝てます』を読み始める。
練習量が圧倒的に少なくて守備が弱い。バッティングはとにかく思い切り振る。
エラーが出て点が取られるのを前提とし、
だったらドサクサにまぎれて大量点を取りに行けばいい。
週に1度の練習で夏の甲子園東京予選ベスト16に勝ち上がった
型破りだけど変に論理的な野球。
行きの新幹線の中でイッキに読み終わった。
山際淳司スローカーブをもう一球』以来の痛快な野球ノンフィクション。


ダイエット期間に入って今回はたくさん食べないことを目指す。
そのためにも新幹線の中で缶ビールを飲まないようにした。


はやぶさ11号、東京09:36発、新青森12:35着。
3時間切って速いなと思ったら八戸に停まらないのだった。
妹夫婦と落ち合って前回同様、堤川近くの寿司屋「ごん八」へ。
・わかめ寄せとイワシのマリネ
・ふきのとう豆腐の揚げ出し
・みがきニシンの一夜干し
・真イカの一夜干し
・根付きにんにくの天ぷら
・生ウニのにぎり、塩ウニの巻物(ウニの苦手な僕は食べなかった)
・ホタテの刺身
その他、にぎり寿司など。


食べ終えて、車に乗って八甲田山に「雪の回廊」を見に行く。
酸ヶ湯温泉から先が冬季通行止めになっていたのが4月1日に再開する。
除雪された道の両側が3mから4mの雪の壁になっている。
これまで見に行ったことがなかった。母が一度行ってみるといいと言う。
山道を登っていく。雲谷のスキー場、萱野茶屋高原を過ぎる。
ゴールデンウィーク初日だったからか
酸ヶ湯温泉の駐車場が温泉客・湯治客でいっぱいだった。
その先で車を停める。池が解け残った雪に覆われている。
周りの山々も白い箇所青く目立ち始めた箇所がまばらになっている。
硫黄の匂いが漂っている。
「まんじゅうふかし」という湯治小屋がある。
粗末なベンチの隙間から湯気が立ち上がっている。
ふかすのはおまんじゅうではなく、おまんじゅうに見立てたお尻のこと。
雪で覆われていて、この季節はまだ利用者はなし。


この辺りの残っている雪は1mの高さもなく茶色く汚れていて、
まあ5月も近いしこんなもんかと思いながらその先をしばらく行くと
「睡蓮沼」というところに出て、ここは3m近い高さがまだ残っていた。
外国人観光客のグループや麓の大学のサークルらしき集まりなど
車が何台も停まっている。
雪の壁は「雪層」とでも呼ぶべき、5〜10cmの層が無数に積み重なっていた。
木に巻きつけたロープをたぐって雪山の上に登っていく。
周り360度を春の日差しを浴びて輝く雪山に囲まれて壮観。
この日は青森の最高気温が23℃だったか。
山の上まで来ても暖かく、Tシャツ1枚でもいいぐらいだった。


引き返し、少し下りて八甲田ロープウェーに乗る。
往復で1,500円ほど。片道10分で20分間隔で運行している。
最大101人乗りとサイズが大きい。
吊り紐が天井からぶら下がってその先には握り用の球体がくっついていた。
バイトの女子学生が乗り込んで遠くの岩木山陸奥湾などガイドする。
僕らは最終の2つ前、15:40に乗った。
40代から50代のスキー客やスノボ客が何組か乗っていた。
彼らは頂上の駅で下りるとスキーを履いて斜面を消えていった。
麓の駅まで、全長5kmのフォレストコースと3.5kmのダイレクトコースがあった。
展望台代わりの駅舎屋上から青森市を見下ろす。
天気はよかったものの視界がどこか薄ぼんやりとしていて、
岩木山は見えず、陸奥湾もかろうじて見える程度。
それでも壮大な景色には変わりはなかった。
屋上へと登る階段には『八甲田山』の撮影風景のスチール写真が飾られていた。
今から40年近く前。三國連太郎高倉健の姿があった。


県立美術館や三内丸山遺跡を通り抜けて帰る。
青森は桜が満開だった。


家に荷物を置いてまた港沿いを走り、青森市街、本町の方へ。
18時、お勧めと聞いて予約していた「磯じま」という居酒屋に入る。
人気店。予約でいっぱいで当日フラリと来た客は断られていた。
ミョウガの田楽、活イカ刺し、貝焼き味噌、ホタルイカの酢味噌和え。
青森の海の幸を堪能する。最初は生ビール。次は田酒。


ちょうどよくバスがあったので乗って帰ってくる。
20時、「ゆったら温泉」へ。
入浴料400円は消費税増税に合わせての値上げはなかった。
自転車で来ていた柔道部の中学生たちが露天風呂で猥談を交わし、
洗い場ではプロレスの立ち技を掛け合っていた。
風呂から出てくるとロビーのテレビではちょうど
『弱くても勝てます』のドラマ。二宮和也が先生役だった。


夜は少し寒くなるが、雪も解けてストーブは不要。
午前0時過ぎには寝る予定。