熊本旅行 その2

5/3(土)のこと。


朝7時半に起きる。この日は熊本市内の観光。
10時半、江津湖へ。最近は水前寺公園も寂れて中の店は閉まっているという。
見るなら江津湖の公園の方がいいと聞いた。
水前寺清子の名前の由来ですね)
ひょうたん型の上江津湖下江津湖のうち下江津湖の方を歩く。
空は薄曇。朝のうちは寒いぐらいだったが、日が出てきてすぐ暑くなる。
ネルシャツを脱いでTシャツ1枚になる。
新緑の季節。青々とした緑が眩しい。
一番いい時期に熊本に来たんじゃないかと思う。
ランニングや散歩をしている人たちがちらほらといる。
高校生なのか、湖を二人乗りか四人乗りの競泳用ボートを漕いでいる。
水がきれいで鏡のようになって岸辺を映し出している。
湧き水が飲めるところがあってひしゃくに掬って飲む。まろやかでおいしかった。
湖の周りの住宅街を歩いていてもあちこちで湧き水が流れていた。


江津湖の公園の中には植物園と動物園がある。
向こうには観覧車も見えた。市内(県内?)唯一。
少し高いところに動物園の柵が立っていて水辺からは覗けないはずが
多くの人が歩いて道ができたのか象の檻の前の急な斜面が坂になっている。
そこを上って2頭の灰色の象が歩いているのを見た。
檻の前には大勢の家族連れがカメラを片手に右へ左へ。
ゴールデンウィーク後半戦の初日。動物園はとても賑わっていた。
少し先に行くとキリンの檻があってここも2頭。
離れたところから眺めているとキリンたちが首を伸ばした先に
モノレールの黄色い小さな車両がゆっくりと通り過ぎていった。
観覧車のようにあれは4人乗りか。
駐車場は入場待ちの車の列。入口も混雑している。
もしかしたら県内全域からこの動物園へと向かってきているのか。


少し歩いて路面電車の駅へ。素朴な児童公園の脇を歩く。
滑り台とジャングルジムが一緒になった宇宙船のような遊具が使用禁止となっていた。
駅に着くとすぐ電車が来た。二両編成。
車両が広告に包まれていて一台たりとて同じ車両はないんじゃないかと思う。
一昨年の秋に富山を訪れて、昨年末の荒川線に乗って、
路面電車はまだまだ元気なんだなという印象を持つ。
乗ってみると床が木張りで、運転席もどことなく古めかしい。
市民の足。バス代わりに乗り降りしている。
交通局のポスターにくまモンが登場していて、どの駅でもくまモンを見かける。
水前寺公園の前を通り過ぎ、20分ぐらい乗って市街地に出る。
鶴屋やPARCOといったデパートがあって、熊本城が見えてきて。
さらに少し行ったところで下りる。


熊本を代表する郷土料理「太平燕
(麺の代わりにマロニーにしたチャンポンというか)発祥の店「会楽園」に行く。
小さな川にかかった昔ながらの橋を渡る。熊本もまた水の都か。
家々を背に茶色いレンガっぽいつくりの堤防が連なり
その上に芝生ができ、木々が生い茂っている。
着いてみたら「会楽園」は休みだった…
気を取り直して熊本城の方に向かって歩いて、繁華街へ。地下街に入る。
揚げ物の店で気になって「オランダ揚げ」というのと「明太子揚げ」を買う。
この店にはからし蓮根やその揚げ物もあった。
隣の店で竹輪にポテトサラダを詰めて天ぷらにしたもの(これも熊本名物)も。
県民百貨店」(以前は岩田屋伊勢丹だったという)の地下につながっていて、
ここから地上へ。おてもやんのブロンズ像が建っていた。
心無い人が髪に刺した串を折ってしまうのだという。


銀座通りから下通アーケードへ。
巨大くまモン仕様の目立つビッグエコー
くまモンだらけという「くまBAR」があった。
もうひとつ「太平燕」で有名な「紅蘭亭」の本店に向かうが、
ここが2階の入口から階段がずっと行列になっていて1階まで届いていた。
これはさすがに入るのは無理か。諦める。
路面電車の走っている熊本城の見える大通りを渡って上通アーケードへ。
こちらの「紅蘭亭」の支店には15分ほどの待ちで入ることができた。
外にはテラス席と水の流れるオブジェのあるおしゃれな店だった。
太平燕と牡蠣油の細麺の焼きそばと炒飯のハーフサイズをシェアして食べる。
それと生ビール。ここで食べた3つはどれもおいしかった。


13時半、熊本城へ。(入場料500円、再入場可)
弘前城を見てきたばかりだけど、城としてははるかにこちらの方がいい。
迫ってくる石垣だけで背筋が伸びる。絶妙なカーブを描く「武者返し」
さすが日本3大名城のひとつ。確かにこれを見ると城マニアになる気持ちが分かる。
武骨にして寡黙な美しさがある。天守閣の白と黒のコントラストも墨絵のよう。
これが青空の下に映えること、映えること。
ここもまた大勢の観光客を集めていた。
先ほどのアーケード街も若者たちで賑わっている。
熊本の町は活気がある。くまモン効果もかなり大きいんだろうけど。
時間がなく、途中の火縄銃などの展示や清正公のあれこれといった博物館的展示はすっとばす。
天守閣は小と大とふたつ、最上階まで上って景色を眺める。
吹きぬける風が気持ちいい。
西側にテレビ塔の立っている山々、東側に阿蘇山が見えた。
城の足元の熊本信用金庫の壁に巨大なくまモンが描かれていた。
大の方は上っていく途中に一万円の「一口城主」に応募した人たちの名前が
札に書かれて並んでいる。ふなっしーが以前なってたはずと探すが見当たらず。