熊本旅行 その4

5/4(日)のこと。


朝7時半に起きる。明太子、メロンの漬物など。
メロンは間引いた後の小さなもの。
そういえば熊本は醤油も味噌も甘い。東北はとにかくしょっぱい。
東北がしょっぱいのは冬の厳しさから来ていると思うけど、
南国の甘さはどこに由来するのだろうか。


北海道の朱鞠内湖の冬から春にかけてを撮影したドキュメンタリー番組を見る。
冬はマイナス42℃にまで気温が下がるのだという。
その次が「サイダー女子」というタイトル。
九州の炭酸飲料の2年目の若い営業職の女性が
八女のお茶メーカーの依頼で抹茶サイダーの試作品を開発する。
しかし時間が経過すると色が濁る。防腐剤を入れるとなると先方が難色を示す。
紅茶のサイダーに切り替えたところ、なんとか先方の気に入るものができた。
さらに次、ホワイト企業とは? ということで経産省だったかが
ホワイト企業に認定した SCSK 社の取り組みが紹介されていた。
特定の人に負荷が集中しないようにしようだとか、特に目新しいことはなし。
番組ではあるIT企業と紹介されていたけど、
提案書などの書類の表紙に思いっきり「SCSK」と書いてあった。
オフィスの雰囲気が似ていたので、自分の会社かと一瞬焦った。
ニュースでは「ロゴス・ホープ号」という船が長崎に寄港したとあって、
大型客船全体が書店になっている。日本では他に金沢に停泊するという。
横浜に来ないのが残念だ。


荷物をまとめて9時に出る。
コンビニで待ち合わせして今日運転してくれる方と合流する。
この日は一日阿蘇山を巡ることになっている。
一路東へ。昨日同様空が薄曇。PM2.5なんじゃないかという話になる。
阿蘇からか南阿蘇からか。どういうルートで行くか話し合われる。
阿蘇在住の方に電話もする。とにかくどこもかしこも渋滞のようだ。
赤牛丼で有名な内牧の「いまきん食堂」は2時間待ち。
しかも昨日は余りにも行列が大きくなりすぎて道路に人が溢れ、
クレームとなり警察が出動したという。


阿蘇くまもと空港を通り過ぎ、田畑の広がる山の中を走る。
お茶摘みが始まっている。
草の生えた斜面に太陽光発電のパネルが広がっていて、
某化粧品メーカーが置いたものだという。
そのうちに牧場やキャンプ場のエリアがどこまでも続くようになる。
黒牛や赤牛がのんびりと草を食んでいる。
頭上の案内標識を見ると「テクノリサーチパーク」と
東海大学 宇宙情報センター」とある。山の中の最先端エリアか。
朝霧が出て真っ白になるというミルクロードをひた走る。
阿蘇山カルデラが見え始める。
「マゼノ共和国 はるまつり」とあった。あれはなんだったのか。


展望台のひとつで車を停めて下りる。駐車場は車でいっぱい。
道路を渡って展望台に向かう人たちが上下の車の列の切れ目を伺っている。
ナンバープレートを見ると熊本県外が多く、しかも広島やつくばなど全国から。
荷物を背負ったライダーたちのバイクも群れをなしている。
緩やかな坂道を上ってゆくと東屋があって
その向こうに地平線いっぱい、視界いっぱいに巨大なパノラマが!
るるぶを参照したら
「東西約18km、南北約25km、その面積はほぼ屋久島の面積に等しい」とあった。
まさかこんなに大きいとは思ってもみなかった。
足元の無数の植物に覆われた急な崖の向こう、
山々に囲まれた底の大半が田んぼ、その合間合間に集落がまばらに固まっている。
阿蘇五岳とは根子岳高岳、中岳、烏帽子岳杵島岳
その姿はお釈迦様が寝そべった涅槃像に例えられるという。
その手前、田んぼの中に苔のような黄緑色の草に覆われた小高い円形の丘がひとつ。
米塚と呼ばれる。昔は登ることができたが、今は荒れてしまい、禁じられている。
車に乗ってもうひとつ見晴台へ。
バンの荷台を開いて家族がその場でバーナーで焼いたとうもろこしを売っていた。
背の低い緑と茶色のまだらになったなだらかな丘陵が続く。
3月に野焼きをするから枯れ草がぼうぼうではない。
新しく生えそろった草の間にわらびがはえている。


本当は「大観峰」という展望所から阿蘇五岳を望むのが最も景色がいいみたいなんだけど
大混雑になっているだろうと今回はスキップ。
山道をウネウネとカルデラの底へと下りていく。
田んぼが続く。早いところでは一家総出(と言ってもシニア世代)で田植えが。
田舎の農村集落の中に入っては抜けて、次の田んぼへ。
繰り返しているうちに割りと大き目の集落に入って、その奥に阿蘇神社があった。
熊本にいくつかある阿蘇神社のうちの総本山。
かろうじて駐車場に空きを見つけて、お参りする。
門には大きな注連縄がかけられている。藁の隙間には一円玉が挟められているた。


おみくじを引くと吉。
「心楽しくなごやかな雰囲気がうかがえます。
 明るく幸せな状態を持続させるためには、ことばの表現に気をつけましょう。
 人間関係の広がりに努めると喜び事が増え運勢もいちだんと輝きを増します。
 ただ見通しの立たない事には深入りしないように」
「愛情・縁談・恋愛 自由で楽しい間柄だが、
 一時的な楽しみに走り過ぎる気配もみえる。
 縁談はまとめるタイミングが難しい」
「健康・病気・療養 食生活のバランスがとれていれば心配はない。
 口の中の煩い、歯の治療に注意」など。


高砂の松」が縁結びらしくて、
男性は右回りに2回回るべしとあったのでその通り2回回ってみる。
願掛けの石は3回撫でてから願い事を唱えるべしとあって、
列に並んで賽銭をあげて書かれている通りにやってみる。