冷奴というもの

このところ夜は冷奴ばかり食べている。
土日に部屋で酒を飲むツマミにも冷奴。


最初は普通に刻んだネギ、かつお節、すりゴマ、醤油だったのが、
昆布醤油になり、ゴマ油とおろし生姜が欠かせなくなり…
昨晩はキムチ、青のり、かつお節、ゴマ油、すりゴマ。
日々少しずつ変化している。


天カスを乗せて麺つゆがいいとか、
高菜、じゃこ、桜えびというレシピがあったとか聞く。
冷奴だけで本が1冊書けるんじゃないか。
「冷奴365日」そんな話をした。
1日目は普通に醤油をかけただけで
2日目はそこにネギがトッピングされて、
いろいろと足したり引いたりしたあとで
30日目にはリセットされて脇に塩が盛られるだけとなり、
200日めには錦糸卵で包むようになり、
300日ぐらいになるといろんな食材でプロヴァンス風になっていて、
最後365日目はただの白い豆腐があるだけになっている。


ほんと、いろんな視点が考えられる。
掛けあわせたら365絶対いける。


・トッピングとの位置関係
(そう、豆腐を包んだり豆腐が包んでもいいのだ)


・豆腐の温度
(湯豆腐の豆腐を取り出して醤油をかけたっていいだろう)


・豆腐の大きさ
(スープの中に小さく浮かんでいる)


・かけるタレ
(とろとろのあんかけを冷やしたものとか)


玉子豆腐などの原料
(変わり種は今、普通にスーパーに売ってますね)


・豆腐をものに見立てる
(島とか、屋敷とか。イメージに合わせて食材を盛り付ける)

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江戸時代の豆腐料理レシピ本に『豆腐百珍』というのがあって、
いろいろとトリッキーなメニューが載っている。
想像してみてください。
・55番「砂金とうふ」
・57番「蜆もどき」
・60番「繭でんがく」
・68番「角ヒリヨウズ」
・72番「冬至夜とうふ」
・98番「雪消飯」


この本では豆腐料理が一般的な「尋常品」に始まり、
「通品」「佳品」「奇品」「妙品」「絶品」と分類されている。
「絶品」ともなると豪華絢爛な…、と思いがちですが
その逆で本当においしい豆腐料理をとのことで
・97番「湯やっこ」湯豆腐なんですね。
しかし読んでみると葛湯を使うなどあれこれこだわっている。


こちらを参照。
「カル食 『豆腐百珍』その六「絶品」」
http://karusyoku.com/hyakutin/hyakutin_tofu_6.html


この『豆腐百珍』を再現した本もあった。
http://www.amazon.co.jp/dp/4106021676