「薬王院」からさらに上って行くとビジターセンターがあって、頂上へ。
芋の子を洗うような、というほどではないが、
端の方の石段など腰を下ろせそうなところは皆登山客で埋まっている。
本来は富士山が見えるはずなのにこの日は見えない。
しかし眼下に広がる山並みの緑は美しい。
売店で缶ビールを買う。500mlの缶が390円。思ってたより安かった。
キンキンに冷えていて、1時間山道を登った後のビール、うまくないわけがない。
バイトの店員たちは奥でスイカを食べていた。
11時過ぎ。帰りは一号路を引き返すのではなく、途中に吊り橋のあるという四号路へ。
一号路は坂道にまっすぐな新しい板が渡されていて
初心者向けにしっかり整備されていたけど、こちら四号路はいわゆる山道。
ガードレールのようなものはなく、道の端はいきなり崖。
これ山頂で缶ビール飲み過ぎていたら危なかったな…
木々に囲まれた中を歩いて行く。
折れた大木に苔が生えている。鳥の声が聞こえる。
大声を出して歩く人もいない。
(そういえば最近、マイナスイオンって聞かないですね)
見晴らしのいいところに出ると向こうにトンネルが。
ラジオの交通情報で時々耳にする「小仏トンネル」ってあれのことか。
吊り橋に出る。遥か下のせせらぎを眺めながら歩く。
誰か周りの人たちの歩くのに合わせて橋が揺られている。
「薬王院」に戻ってくる。
そのまま一号路に入っていくのではなくケーブルカーにした。
片道480円。日本一の急勾配31度18分を下りていく。
車体もまっすぐではなく階段上になっている。
途中トンネルを潜り抜け、向かい側から来た上り電車とすれ違う。
高尾山口駅前の商店街を歩いて、外れにあった
「むぎとろ つたや」と蕎麦屋に入ってとろろそばを食べた。
店員は地元の高校生たちなのだろう。
http://tabelog.com/tokyo/A1329/A132905/13042681/
高尾山といえばとろろそばですね。
この通りにはとろろそばの店が何軒も並んでいた。
京王線に乗って高尾へ、JRに乗り換えて八王子へ。
事前に調べたら健康ランドがあったので汗を落としていく。
「東京・八王子温泉 やすらぎの湯」
http://www.yu-granspa.com/
檜の湯、室内露天風呂、ミストサウナなど。
出てリラクゼーションルームに入ると
寝椅子のそれぞれにテレビがついていて、それら低い音で眺めながら
40代から60代の男性客ばかりが寝っ転がっていた。
本を読んで過ごすつもりが、そんな雰囲気じゃなかった。
八王子も10年ぶり?
学生時代から就職して数年目までは時々行ってた「キクマツヤ」はあったけど
当時の気の利いた古着屋の入った店舗はなくなっていた。
というかその周りにあった古着屋がほとんどなくなっていた。
南側にはビックカメラを始めとして大きな商業施設ができていた。
まだ日が明るかったので国立に寄っていく。
一橋大学を過ぎて、谷保方面に向かってそぞろ歩く。
味のある古道具屋にカフェにビストロ。
OLに人気の街というのが今更ながらよく分かった。
僕の学生時代には富士見通りにあった着物系の古着屋「Antique John」が
一軒家になって移転していた。
http://www.antique-john.com/site/top.html
安い和物アロハシャツを見つけて1枚買った。
当時はいくつか店があったけど、若者向けの古着専門の店はもうないのかな。
「国立ガーデン」という名前だったか、
白い壁で同じ造りの一戸建てが
道路に面した方に一棟、奥に一棟という組み合わせになって一街区並んでいた。
屋上? ベランダ? があって夏はバーベキューができたりするのか。
あれは住んでみたいと思った。
国立は洗練された年の重ね方をした家が多くていい。
かつてフリーメイソンのロッジがあったはずだよなあと探すが見つからず。
後で調べたら「国立メソニックセンター」という建物に移ったようだ。
そういえば、歩いている途中に見かけた。
キリスト教の分派の布教所? かと思っていた。
増田書店の店頭に『一橋大学 by AERA』なるものがあった。
サークル、ゼミ、就職先、著名なOBや国立、キャンパスライフの紹介。
うーん、僕が通っていた大学とは同じ名前でも全然違うようだ。
これを買ったら負けだな、と思った。
ロージナでビーフストロガノフを食べて帰ってくる。
夕暮れ。太陽が大きい。とろろそばに入っていた月見のよう。
荻窪に戻ってきて床屋の前を通りがかると空いていたので髪を切る。
椅子に座った瞬間、疲れて寝落ち。
高尾山に行ったという話をする。
陣馬高原がいいですよ、と言われる。
次はそちら方面にまで思い切って足を伸ばすか。