「らーめん稲垣」

東京の最高気温は33℃。真夏の暑さ。
午後、図書館を往復する、駅前の西友に買い物に行く、
戻ってきてからユニットバスの掃除をするという
至って普通のコトをするだけでぐったり疲れきった。
真夏を前にして思いやられる。


そんな日にわざわざする必要もなかったのに思わずやってしまったのが、
「炎天下ラーメン屋の行列に並ぶ」
神田駅西口を出てすぐの「らーめん稲垣」という店。
ここが普段は「ほうきぼし+」という店で日曜だけ「らーめん稲垣」になる。
毎月期間限定メニューのみ、かつ1日80〜100食。
ぐるなびではこの界隈でダントツの高評価。
いつか行ってみたいとな〜 と思いつつ、
普通に空いてる日だと行かないもんなんですよね。
まあまたいつかでいいかと。
こんな大変な日こそ、なぜか行ってみたくなるのが人情というもの。


11時に開店。
強い日差しの中、東京駅から歩いて10時半過ぎに到着する。
券売機で食券を買って並ぶ。数えてみたら17番目だった。
30代〜40代の男性客ばかり。スーツ姿もちらほら。
女性客は一人。男性客について来ていた。
皆、コアなラーメンファンか、この店のファンなのだろう。
一人は全国ラーメン食べ歩き同好会みたいなTシャツを着ていた。
何人かは中から出てきた店員に食券を渡すときに軽く世間話をしていた。


太陽はほぼ真上。先頭から10人ぐらいは隣の店の軒先があったけど
そこから先外側に折れ曲がってからは遮るものはなく、ジリジリと焼きつくす。
皆平然としている。スマホを操作したり、持ってきた文庫を読んだり。
何もせず、時々扇子であおいだりタオルで顔を拭きながら待っている人もいれば
缶チューハイを飲んでいる人もいた。
僕もまた文庫を読みながら待つ。しかしタオルやペットボトルの類はなく。
帰ってきて見てみると腕が真っ赤になっていた。


11時半過ぎにようやく店内へ。
カウンター6席のみ。6人ずつ入れ替え制。
(他の曜日の「ほうきぼし+」の日は周りの席も使える)
奥から詰めることになっていて、座る席も決まっている。
前の6人が食べ終わる頃に茹で始めているのだろう、座ってからは早かった。


今月というか今日からは「鶏煮干つけ麺」
これまでは「逆襲の豚ソバ 5月バージョン」「鯛々麺」「特濃鶏ソバ」など。
つけ麺は普段全く食べないけど、他にないのだから仕方がない。
でも食べてみてこれはたしかにとても美味しかった!!
クリーミーなスープは鶏がマイルドにするのか煮干しのえぐさがなくて、
だけど風味はしっかりあって。チャーシューも柔らかく、
麺も太いのにツルツル、ツヤツヤ。
あれこら考えてる暇もなくて一瞬で食べてしまった。
ファンになる、また通いたくなるというのもよく分かるなあ。


神保町〜界隈で食べるべきラーメン・つけ麺は
ここ「らーめん稲垣」と「博多ラーメンセンター」「磯野」この3つかな。
「ラーメン大至」「とろ肉つけ麺 魚とん」「五ノ神水産」がその次。


10分もいなかったか。外に出ると正午近く。
行列がさらに伸びている。
また東京駅に向かって歩いて行く。
三越の裏を歩いてみる。周りを歩いている人は皆無。
日本銀行の厳しい建物が無言で建っていた。