映画部のこと

昨日は会社の映画部の後輩ふたりと遅くまで池袋で飲んでいた。
安い居酒屋を2軒ハシゴ。
この夏、短い映像作品を撮ることになって、
ビデオカメラ一式を借りたのがきっかけで。
ふたりとも既に会社を辞めていて、それぞれ独自の道を歩んでいる。


もう十年以上昔。会社に映画部を立ち上げた。
学生時代から数年ぶりに作品を撮って、
ちょうどその頃会社で新規クラブ活動結成キャンペーンみたいなのが開催されて、
勢いで乗ってしまった。
10人か15人かの名前が必要で、部門の周りの人に入ってもらった。
部長か顧問が役職者以上ということでこちらもやはり部門の人にお願いした。


最初は僕が作品を撮るための集まりだったけど、
4月、新入社員が入ってきた時にクラブ紹介を毎年しているうちに何人か入ってきた。
その新人たちを集めて短編を撮影させたり、なんてこともした。
映画を撮ってない時期は皆で映画を見に行ったりした。
まだオフィスが竹芝や芝浦ふ頭にあった頃で、
ゆりかもめに乗ってお台場のシネコンへ。
映画を見た後はもちろん飲みに行く。
ジュリアン・ムーア主演の『フォーガットン』や
樋口真嗣監督の『ローレライ』を観た覚えがある。
会社の小ホールを借りてスクリーンに映画を映して観たりもしたな。
パルプフィクション』『ショーシャンクの空に』『断絶』など。
この小ホールでは僕の作品の上映も何回か行った。


4・5年活動して、軌道に乗ってきたかなという頃、
若い世代に譲って僕は引退した。
後輩が一人、本格的に一本完成させた。
でもその後、映画部は活動休止となったようだ。
まあそういうものか。適当だったな。
会社に何かを残せたようでいて、今となってはその痕跡を見出すのは難しい。
関わった人たちの記憶の中にあるだけ。
あの時出会った人たちはどうしているだろう、と時々思い出す。