Sarah McLachlan

ここ2ヶ月、Sarah McLachlan ばかり聞いている。
1997年の4枚目「Surficing」は iPhone で今年一番再生したアルバムだ。
映画『シティ・オブ・エンジェル』で使われた「Angel」が代表曲か。

Sarah McLachlan - Angel
https://www.youtube.com/watch?v=i1GmxMTwUgs
Joe Smaple や George Winston など様々なジャンルのアーティストにカヴァーされている。
ステージだけならば Beyoncé Knowles や Prince も歌ってるのだとか。
Wkipedia によればこの曲は1996年にオーヴァードーズで亡くなった
Smathing Pumpkins のツアー・キーボーディストについての歌なのだとか。


カナダ出身のシンガーソングライター。
ゆえに Joni Mitchell の再来と呼ばれることもあるが、さすがにそれは言い過ぎか。
しかし、同じように呼ばれる女性ミュージシャンの中では頭2つも3つも抜きん出ている。
類まれな美貌と音楽的才能。Joni Mitchell 同様、アルバムのジャケットは自ら手がける。
天は二物も三物も与える。「Muse」という言葉が最もふさわしいミュージシャンだと思う。


一つ特筆すべきは、1990年代後半に女性ミュージシャンたちを集めたフェスである
リリス・フェア」を主催したこと。メンツがすごい。1997年から3回開催された。
すごいのは1日や2日だけではなく、入れ替わりなんだろうけど
アメリカとカナダを2・3ヶ月ツアーして回ったということ。
Fiona Apple, India Arie, Erykah Badu, Meredith Brooks, Cardigans,
Mary Chapin Carpenter, Neneh Cherry, Holly Cole, Sheryl Crow, Paula Cole,
Cowboy Junkies, Des'ree, Dido, Dixie Chicks, Missy Elliott, Patty Griffin,
Emmylou Harris, Juliana Hatfield, Lauryn Hill, Susanna Hoffs,
Indigo Girls, Innocence Mission, Jewel, Diana Krall, Queen Latifah,
Lisa Loeb, Mary Lou Lord, Luscious Jackson, Aimee Mann, Natalie Merchant,
Cibo Matto, Me'Shell Ndegeocello, Sinead O'Connor, Beth Orton,
Joan Osborne, Madeleine Peyroux, Liz Phair, The Pretenders, Bonnie Raitt,
Suzanne Vega, Lucinda Williams, Victoria Williams, Cassandra Wilson など。
有名な女性ミュージシャンで参加してない人を探すほうが難しい。
それこそ、Bjork, Madonna, Cyndi Lauper, Alanis Morissette といった大御所となるか。
こういった一癖も二癖もあるような人たちをオーガナイズするのだから
中心にいて、相当な信頼関係を築かないといけない。
しかも世代がバラバラ。Sarah McLachlan はむしろ年下ではないか。
かなり勇気の要ることだったんじゃないか。


Sarah McLachlan はフェミニンというか、
女性らしさを前面に押し出しているとして敬遠されることもあるという。
僕はそう思わない。感じるのは普遍的な歌の力。
曲そのものは単純なんじゃないか。
コードが複雑に絡んでるとかそういうことはなさそう。
なのに一度彼女が歌い出すと月夜に織るタペスタリーのような深みが生まれる。
とは言っても女性らしさは重要な要素か。人として普遍的な女性らしさ。
3枚目のアルバムのタイトルが『Fumbling Towards Ecstasy』
単に『Ecstasy』とするのではなく、探し求めてもがくという意味をそこに付け加える。
リアルであり、切実だな、と思う。


Fumbling Towards Ecstacy - Sarah McLachlan
https://www.youtube.com/watch?v=PHasG0y158Q