車内広告いくつか

昨年は「全部雪のせいだ」
今年は「答えは雪に聞け」
スキーに行きたいかどうかぐらい自分で決めろ! とおじさんは思う。


それはさておき。
中吊り広告を見ていると時折、温泉地の住宅がある。
白木の浴槽がバーンと。
そして東京駅から新幹線で80分前後とあって、通えなくもないですよと。
いいなあと思う。
定常的に住む、会社に通うというのはありえないけど
(温泉地となるとなおさらそう思う)
別荘ならありかなー、なんて身の程知らずのことを考える。


でもまあ大変だよな。普通に考えて。
普段はざっと洗って、週に一度念入りに掃除する、では間に合わないだろうな。
すぐにもあちこち腐食してダメになってしまうのではないか。
ほんとに温泉が好きで毎日メンテナンスするぐらいの気持ちがないと住むことは無理だろう。
手入れが行き届いてない温泉に泊まってしまったとき、僕らはどれだけ不満を感じることか。


というか。
今日、なんとはなしにじっと広告を眺めていたら
隅の方に小さく、源泉から引っぱる間に温度が下がるから温め直す必要がある
みたいなことが書かれていて、なーんだと。うまい話はないですね。
家の地下から湧いていて源泉かけ流しとかそんなことはない。
それぐらいなら住まなくていいか、なんて偉そうにも思う。


温泉街に定宿があって、電話するといつでも泊まることができる。
こじんまりとしていて、静かで。
そういうところをひとつでも知っている方がいいか。


そういや車内広告で言うとマンションはここ数年むちゃくちゃですね。
今日見かけたのは「光景となる象徴」
わざわざ「シーン(となる)シンボル」とフリガナが振ってある。
うーん、せめて逆じゃない? 「象徴となる光景」
意味わかってるのだろうか。


たぶん広告に使う語彙が10個ぐらいあってその順列組合せなんだろうな。
そのひとつに「物語」があって、
「光景となる物語」「物語となる象徴」なんて使われて
その下に「ストーリー」なんてルビが振られているのだろう。
僕なんかはゾッとする。
安易すぎて、上滑り。こういうのって抽象的であればあるほどいい。
誰も傷つかない。具体性がなくて、適度な夢を永遠に見させる。
主語もなく、動詞もない。ただフワフワとイメージだけがある。