誰のためのなんなのか?

積読ならぬ積聴の中に The Charlatansの2010年のアルバム『Who We Touch』があった。
聞く。「I Sing the Body Eclectic」という曲がボーナストラック。
おお、「I Sing the Body Electric」のもじりじゃん。
と思うが、解説を読むと一言も触れてない。
レイ・ブラッドベリの短編のことも、
そこにインスパイアされた Weather Report のアルバムのことも。
それが90年代初めのいわゆるマンチェスターならぬマッドチェスターから登場して
四半世紀もの間生き抜いたバンドにどんな影響を与えたかということも。
そういうことを書かずして何が解説か。


しかもこの曲、Crass のペニー・ランボーが作詩して歌ってるというのにそのことにも触れてない。
こんな失礼なことあるか。
書いてるのは90年代にキーボードが死んだとかファンなら誰でも知ってることか、
プロデューサーは Killing Joke のユースだとかクレジットを読めばわかることか、
この曲はニューオーダーっぽいとか、あの曲はクラウトロックっぽいといった個人の感想。
こんなんでいいのか。


音楽とかロックとかUKほにゃららとかなんであろうと
そのジャンルの中にとどまって言ったり書いたりしている限り、
「この曲かっこいい!」「すげえ!」といった聞き手の思いに絶対勝てない。
なんでそんな簡単なことがわかんないんだろ?


つうか、俺に書かせろ。なにやってんだ。
イライライライラ。


そんな「俺」であるが。
…以前、ありがたいことにライターの仕事を紹介してくれた方がいて
そのときは Pretenders や Aztec Camera について紹介文を書いたんだけど
担当の方のメールが迷惑メールのフォルダに移っていて連絡が取れず
という失態をやらかして以後頼まれることがなく…
ということが以前あった。
なにやってんだか。