墓参りへ その2

14時過ぎ。その後特に母が行きたいところはなし。
妹夫婦だったか、屋根のない二階建てバスに乗って東京見物をしたいという。
僕がこの前乗ったのは3年前か。
iPhone からその場でチケットを予約すると空きは17時から。
丸の内線で東京駅へと向かう。
始発だったのでこちらもまた座っていける。
後楽園の駅に着くと車両がビルの中を通り抜ける。
東京ドームのジェットコースターを見て甥っ子が喜ぶ。


バスに乗るまで時間がある。
甥っ子が乗り物好き、鉄道好きのため
新丸ビル7階の展望台に行って東京駅を見下ろした。
続いて KITTE 5階の展望台で新幹線のホームを。


日は出てるものの風の冷たい日で、
どこかに入ってお茶を飲みたいということになる。
僕が一番土地勘があるので、探しに行く。
しかし KITTE はどこもかしこも混雑。
1階の「千疋屋」を初めとしていくつか回ってみるが満席。
裏の三菱ビルなど範囲を広げるがうまくいかず。
新丸ビル7階の店は空いてたよなあ、失敗したなあ、
KITTE を先にすればよかったと思う。


TOKIA の奥の方にようやく空いている店を見つけて、
妻に先導してきてもらう。
しかし、「TOKIAってどこ?」から始まって、
KITTEとTOKIAの位置関係を説明してもうまく伝わらず。
時間がかかってしまった。
皆が席に座ると今度は二階建てバスのチケットを受け取りに行く。忙しい。
1人1,600円、皇居周辺を回って50分のコース。


時間が来て、バスに乗る。
バス乗り場の人たちにまずは手を振ってお別れを。
その後銀座などあちこちで街行く人たちが僕らに手を振ってくれて、
僕らも手を振り返した。
皇居へ向かって走り出す。


木々がすぐ頭上を通り過ぎていく。
お濠に出ると反時計回りに進む。
消防庁のビルが見えてくるとバスガイドの方が言う。
「ビルの煙突は何mあると思いますか? 119番と同じで119mあるんですね」
そういった小ネタがどんどん差し挟まれる。
平川門は大奥の女性たちの通用門であって、
春日局が門限に遅れた時には外で夜を明かした。
半蔵門の半蔵は門番を務めていた服部半蔵に由来する。
向かいのワコールのビルはミシンの形をしている。などなど。


気象庁毎日新聞社、国立近代美術館、
イギリス大使館国立劇場最高裁判所、国会議事堂と皇居の北半分を過ぎる。
霞が関の官庁街へ。
農林水産省の食堂は47都道府県の食材を用いていて、誰でも利用可能。
高等裁判所の下層階はプライバシー保護のため窓がない。薀蓄が続く。
子どもの日ということもあって、この界隈もまた国旗だけではなく鯉のぼりを飾っていた。


桜田門を通り過ぎる。
東京タワーがビルの隙間から一瞬だけ見えるスポットがあった。
日比谷公園前のホテル「ペニンシュラ」は屋上ヘリポートをつくったが
いまだに許可が下りていないため未使用のまま。
3年前もそうだったように、ドアマンが手を振り返してくれた。


有楽町に入っていく。マリオン、和光の時計台。
エルメスのビルの屋上に聳え立つ騎馬像は槍を突き出していて、
その先に四角い布がはためいている。
エルメスの新作のスカーフなのだとか。
松屋ではミッフィー展が開催されているため、
白い壁に ● >< ● と顔が描かれていた。
まっすぐに伸びる中央通りの信号が一斉に青になるのが見渡せたのは
2階建ての屋根なしバスならでは。


皇居に戻ってくる。
行幸通りの向こうに東京駅がスッと見えるポイントへ。
この通りは大使が交代の時など公の行事のときにしか利用されないと聞く。


バス乗り場の三菱ビル前に戻ってくる。
風がとても冷たかった。
たいめいけん」に行くはずが手近の店に入ったほうがいい、となる。
再度、TOKIA の地下へ。
お好み焼き屋「きじ」に入ろうとしたら、ちょっとありえないぐらいの行列。
テレビで紹介されたのだろうか。
同じ並びの天婦羅屋に入った。


食べ終えて東京駅の中で叔父と従兄弟と別れる。
次に会うのはいつになることか。


中央線で新宿まで移動する。
ホテルの部屋で夜景を見ていくことにする。
35階からの眺めはさすがによかったですね。
東京タワーは五色の吹き流しの色。
スカイツリーのライトアップは青の「粋」ではなく紫の「雅」だった。
反対側は小田急線の線路をロマンスカーが行き交っていた。


代々木から山手線に乗ったら品川と大崎の間で線路の点検。
20分待っても動きがないので改札を出て原宿方面に歩いていく。
北参道から副都心線に乗って自由が丘へ。
大井町線に乗り換えて上野毛で下りた。


帰ってきて22時過ぎ。
歩き疲れた妻の足の裏や太腿をマッサージする。
午前0時過ぎ、妻はソファーベッドに倒れる。