熊本帰省 その7(8/10)

12時を過ぎて昼を食べに行こうということになる。
中華街の「江山楼」へ。
ここ長崎の中華街は横浜、神戸と並ぶ三大中華街なのだという。
(戦争の前からあったのだろうか、原爆投下後はどうしていたのだろうか)


駐車場に停めて中華街の中に入っていく。
通りは一定の間隔で左右に赤い柱が立てられ、
二階の高さに網を張り、赤青黄色とカラフルな色で歴史上の人物や景色を描いている。
「江山楼」の新館の方へ。30分待ちとなる。
外を歩いてみる。本館の前は四角い細長い池がつくられていて鯉が泳いでいた。
雑貨屋には亀ゼリーやカラーのえびせんべい、台湾コーラなど。
店先ではゴマ団子、小籠包、豚まん。かた焼きそばのもとも売っている。
古きよき中華街。食べ放題ばかりになった横浜の中華街よりも断然いい。
しかし大きさで言えば1/10もないか。
東西と南北に交わる通りがあるだけ。
店も本館・別館をひとつに扱うなら両手で数えられるぐらい。


「江山楼」へ戻る。
特製チャンポンを食べる。フカヒレが入っていた。
エビにイカにアサリ、豚肉、カマボコ、シメジ、肉団子、ちくわ。
昨年夏に食べた天草のチャンポンもうまかったが、こちらもうまい。
マーボー豆腐はさらっと癖がなく、春巻きはギュッと具がつまっていた。
中国系の観光客が多く訪れていた。
中国人が外国で中国料理の店に入るのは食べ慣れているからか、恋しくなるからか。
チャンポンという九州独自のメニューを食べてみたくなったか。
日本人も海外旅行も何日目かになると和食が食べたくなる。


食べ終えてまた通りを歩いてみる。
カステラやからすみも売られている。
べっ甲を売る店が目立つ。
そういえば中華街ならではの孔子廟のようなものがないなあと思い
たまたま目の前にあった地図を見ると少し離れているようだ。
唐人屋敷跡などと共にある。
歩いていくのも大変なので今回はパスする。
北門を出ると龍をかたどった山車をつくっているところだった。
2月の「ランタン祭り」のとき、とてもきれいなのだと妻は言う。


おばあちゃんたちへのお土産を買おうということになるが、
中華街には手頃なものはなし。
地元のデパートの地下がいいんじゃないか、と車に乗って繁華街へ。
長崎市は大通りこそそれなりに広かったが、一歩中に入ると狭い道ばかり。
すれ違うのも一苦労で車はゆっくり走っていた。
デパートの駐車場に停めようと一台やっと通れるか通れないかの商店街に入って
途中の駐車場に停めようとする他の車が動けるよう
パズルゲームのようにこちらがバックしてスペースを空けたり。
デパートのあるアーケードの通りまで来たら
カーナビ上は行き止まりになっていないのに
歩行者天国となっていて身動きとれず。
バックして戻っていった。


ようやく停めてアーケードの通りまで戻ってくる。
浜屋」という地元のデパートに入る。
青森も「松木屋」がなくなり、中三が震災の影響で民事再生手続きに入って
「カネ長」が「さくら野」に変わったりというのを見ているので
地元のデパートが頑張っているのを見るのはとてもうれしい。
僕も郡山とか和歌山とか全国どこか出かけるたびに地元のデパートを訪れている。
(最上階のレストラン街で東京にもあるチェーン店ではなく、
 その地方の店に入れるとベター)
寂れているとそれはそれで味わいを感じる。
人気がないデパート特有の暗さというものがある。
浜屋」もそういうデパートのひとつだった。
上の階まで上がって、地下まで下りてみる。
客の姿は見られるが、お年寄りが中心で若者の姿は皆無。
大丈夫かな? と他人事ながら心配してしまう。


地下食品売り場に文明堂がなく、
いったんデパートを出てアーケード内の向かいの「福砂屋」に入る。
僕はカステラに興味がないので知らなかったんだけど、全国的に有名らしい。
妻や妻の母がお洒落なキューブ型のパッケージのカステラを買っている間、
僕は同じ通りの楽器屋へ。
音楽ソフトも売っているけど、棚3本が演歌。そのうち2本がカセットテープ。
J-POPは残りもう1本の棚のうち、3段分。
洋楽はビートルズマイケル・ジャクソンと10枚程度。
残りの段はクラシックだった。
こういう店が今も生き残っていることに嬉しく思う。