『成城石井は、なぜ「安くない」のに売れるのか』

時々、yahoo ! のトップページに出てくる
東洋経済オンラインの記事が面白く、昼休みや仕事の合間によく読んでいる。
コストコは、なぜ年会費4000円を取るのか』とか
ユニクロができていない「基本中の基本」』とか。
へー、と勉強になることばかり。。


今日のも唸らされた。
成城石井は、なぜ「安くない」のに売れるのか』
http://toyokeizai.net/articles/-/94092


上京して20年。
成城石井を都内あちこちで見かけるようになった。
こだわりの商品ラインナップは
確かに「高い」という印象があるので普段使いはしないんだけど
時間のあるときにふらっと入って、時々、あ、これはいいなと買って帰る。
荻窪だと西友の隣にあって、二子玉川だと東急ストアの向かいにある。
住み分けがきちんとなされているので違和感がない。
うまいビジネスだなと感心させられる。


独自の商品開発は手作りを基本とするのだという。
惣菜を作るためにじゃがいもの皮を剥くのも機械ではなく、全て人の手で。
『ジャガイモは皮の真下が一番おいしいので、
その部分を残してむくためには手作業しかない』とあった。
えーそこまでするのか。
というか「そこまでする」なら買ってからすぐ食べるよね。
『家庭で作られている料理に、保存料や着色料は入っているか?』
という言葉にグッと来たんだけど、
ただ入れないだけではなく(それならば簡単だ)
入れなくてもいいようにもっとおいしくするという発想に驚く。
でもそれが、本来あるべき商売の基本なのだとも思う。


その後も名言が続く。
『お客に会社の都合は関係ない』
『「あの店に行けばいつも買える」という安心感や信頼関係を
お客との間で築くことのほうが、儲けよりも重要』
成城石井は「マーケティング」という言葉を好まない』


そうだよ!
飲食店のチェーンでも安売りのスーパーでもただ安けりゃいいってもんじゃなくて。
その安さはいったい誰のためのものなのか?
僕ら買う側というよりも運営する企業の側の利益のためというのが
余りにも透けて見えすぎるところが最近多すぎる。
そのための効率化によってあちこち雑になっている。従業員も愛想がない。
その結果、取り立てておいしいとも思わない。
実際以上に安っぽさが強調される結果となる。
僕らには関係のない、「会社や店の都合」が棚に並べられ買わされている。


もちろん適切なコスト意識は作る側、運ぶ側、売る側、買う側皆に必要だけど。
誰かがこっそりうまくやってるがために
どこかに皺寄せがいってるというのは今も昔も変わりなく。
歪まなくていい資本主義なんてものはあるのだろうか、と思う。