King Brothers『MACH CLUB』

久々にこれは、と思うライヴDVDを観た。
King BrothersMACH CLUB』の初回特典。
https://www.youtube.com/watch?v=oiLqW-r1suo


波が立っていないから湖の上? 周りを森に囲まれている。
岸辺の施設なのだろう、人工的につくられた四角い小さな島の上に4人のメンバー。
いつものように黒や白のスーツを着ている。
夜明け前。雲が辺りを覆っている。青みがかった世界。
ギター、ベース、ドラム、アンプ、マイクスタンド。
電源その他のケーブル。映ってるのはそれだけ。
収録時間30分の間、7曲か8曲、途中一言も話さず、
ノンストップでがなり、叫び、ギターをかきむしり、ドラムを叩く。
その間に少しずつ夜が明けていく。
遠く向こうの方で雲の切れ目から光が差す。
しかしそれは余りにも遠すぎる。


これはどこで撮影しているのだろう?
実は冬、とても寒い場所でやってんじゃないか。
だから気合で、ロックンロールで乗り切っている。
演奏しているうちにそれがどこなのか、なんなのか、
ぶち切れてどうでもよくなっている。
ライヴハウスで観客を前にした演奏をするよりも、
それをDVDにするよりもよほど
King Brothers の本質に迫っていると思う。


MACH CLUB』はベストアルバムというかそれまでの曲の再録。
2012年に発表されて、その後アルバムは出ていない。
ベースのシンノスケとドラムのタイチが脱退したし、
そのシンノスケとマーヤがやっている N'夙川BOYS の方が
映画『モテキ』への参加を経て今は知名度が高い。


でもライヴはやっている。
ベースレスのトリオに戻って、ケイゾウ・マーヤの2トップは健在だ。
どうなんだろうね。マーヤも40近い。
N'夙川BOYS ではなく、King Brothers として見てみたい。
西宮の狂犬、まだ若いのか。