青森で大晦日

昨晩は風呂に入ったのち、缶ビール。一番搾りの「仙台づくり」
フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』を読み終える。
そのままBSを見続ける。
「チョイ住み」という番組。浅田舞料理研究家中村ルリ子がニューヨークに住む。
その後「植物男子」という田口トモロヲ主演のドラマの触り。
途中で三人組のラッパーが出てくるんだけど、ひとりはどこをどう見てもいとうせいこう
「RUN K:mc」と書いたTシャツを着ている。
テレビを消して母はリビングの明かりを落とし、ラジオをつけた。
空気清浄機の電源は落とさない。年中付けたままにするのだという。


23時に布団に入って、『OL進化論』を読んでるうちに眠くなる。
朝7時半に起こされる。途中何度もウツラウツラするが、目を覚まさず。
朝食。母が自分用につくった買い焼き味噌を分けてもらう。
家中に掃除機をかける。
養命酒など母に頼まれたものを近くのドラッグストアに買いに行く。
外に出てついでに駐車場を雪かきしようと駐輪場の壁に立てかけた
スコップを取りに行くとふたつのうちのひとつしかない。
それで雪かきをしていると同じマンションの方がもうひとつを持ってきて
これをどうぞと。いい人がいて嬉しくなる。


その一方で。妹夫婦とラーメンを食べに行くことになり、
晦日にも営業していて子供がいてもいいように座敷のある店ということで
小柳の「康家」へ。
11時オープン。10分前に着くと駐車場は既にたくさんの車が。
そのなかのいくつかは中に人がいて、寒いからか外に出ようとしない。
並んでいる人は店の前で行列を。
どうしたもんかと行列に加わって立っていたら後から来たおばさんがブツブツ言う。
自分たちは先に来ていたのに「この人たちが先に並んだ。よくわからん」
そんなこと言ったってあなたが先に来て駐車場にいたのか、今着いたのか誰にもわからんよ。
店員が中に入ろうとしたときにすり寄って
なんか話しかけるが相手にされず、中に入れてもらえない。
時間が来て先頭から順番にカウンターに入っていくが、
そのおばさんがごねだして、僕ら夫婦が先にカウンターに座って
残りのテーブル席はそのおばさんたちに。
妹夫婦は外で待つことになる。
居心地の悪い中、食べることになった。無言になる。
妹夫婦は食べるのをやめた。


気を取り直して。
15食限定の鍋焼きラーメンにする。チャーシュー、白菜、玉子。
おいしいけど青森のラーメンらしくとにかく味が濃くしょっぱい。
これ全部飲み干したらさすがに体に悪いよな。
青森県脳卒中で死ぬ率が一番高いというのいもよくわかる。
晦日ということもあって年越しラーメンを提供。
それを受け取りに来ている人たちがひっきりなしに気て店はてんやわんや。


近くの本屋で Rockin'on を買う。
評判の回転寿司屋で年越し用の寿司を、フレンチの店でおせちを受け取る。
一度家に持っていって、そのまま車で五所川原へ。
立佞武多の館」を見に行くことになる。
高速に乗ると雪原が続き、風景が単調になる。気が付いたら眠ってしまった。


館の中に入る。
受付の壁が煉瓦になっていて、そのうちの3つが
明治の豪商:豪商・佐々木嘉太郎の「布嘉邸」跡から。
東北一の大豪邸だったという。昭和19年の大火事で残念ながら焼失した。


青森の「ねぶた」弘前の「ねぷた」と並んで
今、五所川原の「立佞武多」も同じぐらい人気がある。
棒状に細長く、ビル7階建て分の高さがある。
数年前は「ガンダム立佞武多」が話題になった。
立佞武多の館」はその格納施設として3台が並んでいて、
エレベーターで4階に行って、スロープを下りながら眺める。


祭りの時は毎年3台、五所川原の町を練り歩くことになる。
館の壁が開いて外に出る。
ビデオを見ると宇宙警備隊の出動のようだった。
いつか夏に見てみたい。
年に1台ずつ製作し、3年前のは解体する。
そういうローテーション。


五所川原立佞武多を紹介するビデオを大きなスクリーンで見る。
終わったあと、天井に天の川が映し出された。
立佞武多のそれぞれ下部の引っ張る台に「雲漢」と書かれている。
これが天の川という意味とのこと。
ビデオの後、館の人が3台それぞれのテーマを解説する。
最新作は京都に依頼した夫婦の鐘を運ぶ途中に十三湖で沈んでしまい、
夫のは見つかったが、妻のは見つからず、という伝説。
作ったのはまだ30代のまだ若いねぶた絵師。


隣の市場を覗くと大晦日にもかかわらず、どの店も開けている。
筋子がプリップリ。ホタテの串や海老の塩焼きも大ぶりで600円。
東京なら倍の値段。


「エルムの町」がどれだけ広いか車で見に行って、
そののちに妹夫婦ご用達のケーキ屋でシフォンケーキを。
浪岡の道の駅に寄ると16時の閉店間際。
蕎麦屋やせんべい屋、レストランは昼で閉まっていたが、お土産屋だけ開いていた。
ここでスタミナ源たれのプレミアムを、
立佞武多の館で同じく塩味を買った。


青森空港の近くを通っていくとちょうど飛行機が離陸するところだった。
帰ってきて17時過ぎ。再度ドラッグストアへ。
部屋に籠って18時半まで指南。
もらいものの八海山を飲みながら、寿司を。おせちも。
七戸町金子ファームのローストビーフ
・天使の海老とワカサギの南蛮風マリネ
・鰊のマリネと、フレンチの料理人が仕込んだ数の子醤油漬け
・牛ホホ肉の赤ワイン煮と、豚舌のマリネ
・牛肉煮凝りと金子ファームの牛ランプ肉ステーキ
・水牛のモツァレラチーズ
・黒トリュフのペンネ
などなど。
「わらってはいけない」の名探偵を見ながら年越しを過ごす。