「Madonna Rebel Heart Tour」前篇

マドンナの来日公演をさいたまスーパーアリーナに見に行く。
死ぬまでに一度は見てみたいと学生時代から思い続けていたけど、
チケットが一番入手の難しいアーティストでもあって。
しかも今回は実に十年ぶり。
先行予約の日、ダメもとで eplus を何度もリロードしていたら
最後の方で奇跡的につながって、だけど一番上の5万のアリーナ席のみかろうじて。
えい、もう、仕方ないと申し込む。しかも自分一人というわけにもいかず妻の分も。
そんなわけでここ半年はライブを見に行くのをやめて、
これから先もエリック・クラプトンのみ。


でもね、やっぱ行けてよかったですよ。
Queen of Pop」による世界最高峰のエンターテイメント・ショー。
ツアーのたびに出るライヴDVD+CDを毎回買ってるんだけど、
公演の内容もさることながらドキュメンタリーがいつも素晴らしくて。
世界中の才能ある、夢見るダンサーたちがオーディションを受けて
狭き門をくぐり、厳しい特訓を受けて初日を迎える。
これがまたとてもキラキラしていて。美しい。
マイケル・ジャクソン亡き今、こんなことができるのはマドンナしかいない。


15時前に家を出て、電車ではなく車で行く。
用賀からすぐ首都高に乗るのではなく、環八を北上して石神井を過ぎた辺りから入った。
外環道に乗るはずが間違えて関越道へ。所沢まで行って下りて、西へと進んでいった。
所沢からさいたま副都心までは日本一長いけやき並木があるんですね。
道は広く、景色も広々としている。
川沿いに出ると右を見ても左を見ても、建物には覆われてはいたものの、地平線。
こういうところに住みたいなあ、と思ってしまった。


去年出た新作『Rebel Heart』のツアーということで、車の中で聞く。
(ジャケットの元ネタは4枚目の頃の Einsturzende Neubauten だと思う)
さいたま副都心の駅前に着く。
さいたまスーパーアリーナの駐車場は混んでるだろうからと
その奥のコクーンシティという巨大なショッピングモールの駐車場に停めた。
少しでも駐車場代を安くしようと、車で来てるし、
トイレットペーパーなどの買い物をして一度車に詰めに行った。


副都心の駅を通ってさいたまスーパーアリーナへ。
物販は既に大混雑で諦め、早々に中に入る。
17時過ぎに開場。開演は19時。
ここで見たレディー・ガガが席なしのスタンディングだったので同様かと思い、
いい場所を確保しようと早目に来たんだけど入ってみたら
アリーナ席はブロックごとにパイプ椅子が並んでいた。
整理番号がそのまま席の番号になっていた。なーんだ、そうか。
だったらもう少し後に来てもよかったなあ。
持ってきた水木しげる『寝ぼけ人生』と
アリーナ席の特典でもらったツアーパンフを読みながら待った。
特に制限がなかったので客席最前列の方まで歩いていって
「Rebel Heart」と書かれた大きな幕の写真を撮った。


19時になると前座で DJ が出てきた。
前座とはいえ DJ なので5曲で20分ほどやって客席を温めたらすぐバトンタッチかな
と思いきや、なかなか終わらない。
結局1時間プレイしていた。えーっ!? って感じ。
なんでこんだけ待たされるの!?
彼はまあ、盛り上げ上手で柔道着か半纏みたいなのを着て片言の日本語で
「イェーッ! トーキョー テヲアゲテオネガイシマス」と。
DJとしての技よりも踊って決めのポーズを披露していることの方が多かった。
The Outfield「Your Love」のサンプリングにおっ! と思う。
C+C Music Factory「Everybody Dance Now」と
Sardust「One More Time」は大ネタというかベタ過ぎて
こういう音楽を聞かない人向けなんだろうなあ。
彼は曲をかけている途中で音をミュートして自分で歌ったり客席をあおったり。
何度か次はマドンナだと叫んで、首を突っ込んで幕の中を覗いた。