ホラーというもの

最近訳あってホラーマンガについて調べている。
というか amazon などで検索している。
いくつか気になったものがあったけど、特に今読みたいものはない。
読んでる暇もない。
ただ、今も昔も若者たちにすごい人気なんだな、ということがよくわかった。


なんでなんだろうな。
こんなことを思った。
人は死を恐れると同時に、
死を疑似体験したいという欲求のある不思議な生き物である。
それは際どいほどよく、世阿弥道元の述べた
「触れるなかれ、なお近寄れ」がホラーというジャンルの根源にある。
死が理解不能なものであるならば
理不尽なものに恐れ/魅力を感じ、
死が途方もない痛みをもたらすものならば暴力に恐れ/魅力を感じる。
暗闇や不幸、残酷な行為といったものもそうだ。


最近人気の作家を挙げてみると
伊藤潤二押切蓮介、高港基資、呪みちる御茶漬海苔中山昌亮
といった辺りとなるか。
(女性の作家についてはこれから)


僕としては、本格ホラーではないけれども
日常に潜む狂気じみた恐怖ということで
古屋兎丸の諸作や望月峯太郎の『座敷女』、古谷実ヒミズ』辺りが気になる。
(今ふと『ドニー・ダーコ』を日本で漫画化したのがあったな、ということを思い出す)


あと、ホラーのもっと先にあるもの。
死とか生とか言う前に、不条理で救いが全くないもの。
山野一山田花子は一度読んでみないといけないな、と思う。