さらばレコミンツ

昨日はボーナス支給日。
中野ブロードウェイ3Fの中古CD屋「レコミンツ」で大人買いして
2Fの天ぷら屋「住友」で瓶ビールを飲みながら買ったばかりのCDの解説を読む。
かき揚げ定食の上を頼む。
半年に一度の楽しみだった。


それがなんとレコミンツが4月に閉店していた。
21世紀になったばかりの頃、
映画サークルの後輩に教えてもらって初めて入ったときには
DVD、邦楽、洋楽、ハードロックで確か4店舗あった。
この10数年の間に音楽はネットで入手するものとなって
CDが売れなくなり、数年おきに店舗が1つ減り、2つ減り…
全てを集約した最後の1店舗でここ何年か営業していた。
かつてほどではないが、それでもなかなかの品ぞろえだった。
枚数そのものは渋谷のレコファンの方が断然多い。
だけど思わぬ掘り出し物があって買いたくなる、
この店ならではの味でいったらレコミンツだった。


もしや「住友」も…
と一瞬思ったがいつもどおり営業していてホッとした。
Frank Zappa の Ryko 国内盤はここでそろえたんだよなあ、
なんて、あれこれしみじみながら天ぷらを食べた。
これでまたひとつ、僕の楽しみが消えた。


同じフロアのテクノポップの店「Shop Mecano」もまた営業していた。
Kaftwerk と P-MODEL と。ぶれないなあ。
mau mau の再発限定300枚と Nasca Car を買う。
案外しぶといのはこういうニッチな専門店の方なんだろうな。
大好きな音楽への知識と愛情に満ち溢れた店長が
一人でやっている小さな店の方がこれから先の時代はよいのかもしれない。
あるいは、よくわかってないバイトも結構多いけど
やたらでかくて流通量で勝負する BOOK OFFのようなチェーン店か。
この二極化がさらに加速するのだろう。


気が付くと、レコファンも都内は渋谷だけになっていた。
いつのまにか大森や下北沢どころか新宿や池袋、吉祥寺の店もなくなっていた。
もはや頼れるのは DiskUnion だけ。
何とも寂しい。


不思議なのは、CDが売れないのはいいとして(本当はよくないが)
中古CDはどこに消えたのか? ということ。
売り先がなくて、皆どこに売るのか。ブックオフamazon
それとも古くなったのはゴミとして捨ててる?
店と共にごっそり消えて無くなったように感じる。