台風と胃カメラ

Uターンして戻ってきた史上初の台風10号が関東地方にも接近して昨晩から雨。
東京を直撃という話も最初はあったけどだいぶ東にそれて、
今日の午前中は小雨程度。昼前には晴れた。


先週の金曜、急に状況が変わって慌ただしく検査の予定を入れた。
その最初が今日10時からの胃カメラ
時間を変えた方がいいかどうか迷ったけど、ふつうに来ることができた。


受付を済ませ、長椅子で待つ。結構な人数が待っている。
人間ドッグの人もいたのかもしれない。
名前を呼ばれて検査室の前へ。


紙コップをふたつ受け取る。
ひとつは胃の中の泡を消す白い液体の薬。
もうひとつは四角い氷状の薬。麻酔なのだという。
下の上に乗せて呑み込まないようにと。
溶けきったら口の外に出して紙コップに入れて捨てる。
いつのまにか舌の奥がじわじわと麻痺してきた。


10年前に一度胃カメラを受けたことがある。
そのときは座ってやったんだけど、今は寝ての姿勢が一般的らしい。
僕もそうした。左を下にして口元に紙を広げる。
先週外来で診て頂いた先生が直接胃カメラを操作する。
巨大なヒルというかエイリアンというか。
真っ黒な細いウネウネするようなものの先端が角度によって七色の光を放っていて。
口にマウスピースのようなものを咥えると、すぐそれが入ってきた。
どういう仕組みなのかスルスルと喉を通って胃へ。


最初のうちはさすがにオエッとなった。
呑み込もうとすると喉に固いチューブが。
この違和感がどうにもならない。
気持ちを落ち着かせるために鼻でゆっくり呼吸をする。
看護師の方が背中をさすってくれた。


胃の中に空気を送ったり、十二指腸に入ったりとしていくうちに
いつのまにか終わっていた。
チューブが口の外に出た時は心の底から晴れ晴れした気持ちになった。
それと同時にゲホッと涎が大量にあふれた。
胃に悪性のものはないという結論が出てホッとした。


その後1時間麻酔がザラザラと舌の奥に残る。


午後、出社。
雨が降ったりやんだり、やんでても向こうの方はどす黒い雲に覆われていたり。
台風の末端という感じ。


帰ってきてテレビをつける。
暴風雨が岩手から青森へ。
母に電話すると先ほどまで風が強かったが、今はそうでもないという。
もしかして台風の目だったか。
青森市も川が氾濫しそうになっていると友人が LINE で言っていた。
こんな強い台風は僕が高校2年か3年だった時の19号以来。
あれから20年以上になるんだな。
東北・北海道を直撃する台風が一か月にふたつも来るなんて。
僕も生まれて初めてかもしれない。