「TERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)vol.46 「めぐり花」という方法」

昨晩は妻と共に神保町の、塚田さんの「温室」へ。
「TERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)vol.46 「めぐり花」という方法」に参加する。
http://terrainvague2015.blogspot.jp/2016/11/terrain-vaguevol46.html


塚田さんが震災後始めたのが「花綵(はなづな)列島プロジェクト」
この国がいつのまにか無くしてしまったものを
花を活けることで、緑に触れることで、甦らせようというか。


その一環として「めぐり花」というのを全国各地で開催している。
その土地の、その季節の花を集めて、そのとき参加した人たちが
実のなった一本の枝、花の咲いた一本の茎を選んで手にとって
一つの、あるいはいくつか集まった花器に差していく。
次の人へ、次の人へとゆっくりバトンタッチしながら、
一期一会の、そのときにしか生まれえない活け花が出来上がっていく。
プロの目には拙いものかもしれない。
しかしそれは一人の人間では発想できないような豊かなものとなる。
自分の放つものが周りの人とどう調和するのか。
簡単なことなのにとても考えさせられる。


いつか僕もやってみたいと思っていたところ、昨晩の機会が。
昨晩鳥取での2回のイベントの紹介がなされ、
その後実際にその場にいた20人で花を。
部屋の真ん中に銅でできた細い水道管の枠組みが天井からぶら下げられていて、
そこに20本の試験管が吊り下げられている。
そこに一投目は枝を、二投目は花を差していった。
すだちであるとか、木蓮であるとか。
何もない、水とガラス、銅の器だけの空間に少しずつ花が増えていく。
僕のような活け花どころか植物を植えて育てることすら初めての人は
バランス悪く差すかもしれない。
しかしそれはそれでその場所に意味を見いだしながら
全体としてひとつの、いのちのようなものが、そのかたちが、生まれていく。


職場や教室で行ってみると発見があるのでは。
チームの人が仲良くなる、ということではなく
「場」というものがどういう力を持つのか実感できると思う。