窓のない部屋

年明けから窓のない部屋で働くことになった。
テーブルの上にごちゃごちゃとPCが設置され、
書類が乱雑に積み重ねられている。
そんな「席」が10いくつあるか。
空調があるはずだが、効いてる気がしない。
空気の流れが悪く、なんだか暑く息苦しい。


プロジェクトルームという名の会議室。
牢獄のようだ。
中で働く人たちも余計なことは口にしない。
ただただ仕事だけをしている。


忙しい大変なPJということもあるが、
窓がないというのが大きいのだろう。
これほどまでに精神に大きく作用するとは。


自分の家だったらかまわない。
倉庫のような扱いの部屋。
今の家の本棚やCDラックを置く部屋は三方に窓があって
逆に不便となる。そこに置くことができない。
避けるようにして配置を考えることになる。


リビングやダイニングだって窓があった方がいい。
人と人が接する場所には窓が絶対必要だ。


常に日差しが差し込んで明るい、という必要はない。
曇りガラスであったり
ずっとカーテンがかかっていても実は問題ないんじゃなかろうか。
そこから外に通じているというだけでかなり違う。
ドアがひとつあるだけだとどうにも袋小路だ。
そう、内と外との行き来の可能性に晒されること。
光や空気、情報が行きかう状態にあること。
これがいかに大事か。


墓は閉じられるばかりであって窓がない。
それが不要だというのは生者にとっての意味だけではない。
宇宙ステーションであろうと牢獄であろうと窓は必要だ。
なぜ会社の中に窓のない部屋を作ってしまうのか?