東洋文庫ミュージアム再訪

昨日は寒かったが、今日は夏が戻ってまた暑くなった。
妻がチケットをもらったというので車に乗って東洋文庫ミュージアムへ。
僕は2回目。前に来たのは4年か5年前か。
http://www.toyo-bunko.or.jp/museum/


ジョージ・アーネスト・モリソンのコレクション「モリソン文庫」が
日本に渡ってきて100年を記念してのもの。
オーストラリアに生まれ、
オーストラリア中心部を白人として初めて訪れた冒険家、
『タイムズ』紙の特派員として北京に駐在し、
中華民国成立後は政治顧問と多彩な人生を送った。
相当な本のコレクターで政治パンフレットも含め貴重かつ膨大な量の書籍資料を残した。
三菱の岩崎久彌が購入、日本に運ぶが、
水害にあったり、関東大震災、第二次大戦をくぐり抜けたりと危険な局面を何度か経て今に至る。
いや、ほんと、100年も200年も昔の古い本の背がぐるりと取り囲む空間に立つと敬虔新たかな気持ちになる。
これが文化か、と。


様々な国、様々な版の『東方見聞録』
コロンブスが持っていたのと同じ印刷によるものであるとか。
博物学が盛んになった頃の鳥類の図鑑が芸術的にも美しいものだった。
中国の風物を描いた絵も何点かあった。


東洋文庫ミュージアムというと
建物の外に並んでいる黒のモニュメントに刻まれたアジア諸国の古語による格言。
「知恵の小径」という。あれがいいんですよね。
小さなブックレットになっていたので買ってみた。


「歴史を書くことは、歴史を作ることほど重要である」(トルコ語
「人は言葉、象は牙」(カンボジア語
「智者はおだやかに言い、人を伏す
 黄河はゆるやかに行き、人をのせる」(西夏語)