生殖活動というもの

こんな夢を見た。悪夢。
会社のPCがコンピュータウィルスに感染して
それまでに閲覧したエロサイト、エロ画像が全て表示されてしまう事態に。
動画は音声も流れる。
慌てて止めようとするが数が多過ぎてひとつひとつ止めようとしても追いつかない。
会議か外出の時間となってなくなく放置。
戻ってきたときには再生が終わったか、静かになっていた。
周りの人たちも何事もなかったかのように帰り支度。冷汗が流れる。
目が覚めて、夢でよかった…、と思った。ぞっとした。


そういうウィルス、あってもよさそうだと思う。
度が過ぎた悪ふざけとして。
実際には聞いたことがない。
性的なメッセージがいたずらで表示されるというものはあったか。


こんなストーリーを考える。舞台はアメリカ。
ある日突然、全世界のPCが一斉に
それまでに閲覧したアダルト画像、アダルト動画を表示・再生し始めて大混乱。
家庭で、社会で、車内でかなりきまり悪いことに。
皆が(もちろん大半が男性)困り果てて、いっそ全部消えてしまえと思った頃、
また突然に全て消えてしまう。
しかしそれはただ表示されなくなったというだけではなく、
世界中のアダルト・コンテンツが削除されてしまったのだった。
作成してもネットに流通した途端削除されてしまう。
裸の画像だと、日本の銭湯でおじいさんが入浴しているものであろうと、
子どもを風呂に入れたものであろうと、狩りに出るマサイ族であろうと、即削除。
それを見て欲情する人がいるかもしれないからと。
本当に流通させたい人はネットにつながないPCで画像を作成し、それをUSBメモリで手渡しする。


これはいったい誰の陰謀なのか?
アメリカの PTA が青少年の健全な育成のために始めたことだった。
ネット上に氾濫する猥褻な動画に10代の妊娠・中絶の増加。
彼らはほとほと困り果てていた。このままだと国が崩壊すると考えた。
週末には家族そろって笑顔でバーべーキュー、そんなアメリカを取り戻したい。
全米ライフル協会キリスト教の一派など、保守的な団体が共鳴する。


彼らは第二段の対策へと進む。
貧困層向けの食事に性欲を消滅させる薬を混ぜて流通させる。
貧困層の住むエリアのマクドナルドに、など。
性行為は高所得のエリート層だけに許された特権行為となる。
(そしてそれは腐敗するエリート層を生み出すことになる)


もちろん、対抗勢力が現れる。
貧困層の若者たちによるハッカー集団が草の根のネットワークをフル活用して徹底抗戦に出る。
しかし社会インフラとしてのインターネット網を押さえているのは保守的なエリート層たち。分が悪い。
その一方で、この薬が非合法なドラッグと結びつき突然変異、全世界に蔓延する。


最後は明け方の静かな農場。
10代の男女数人が40代の男女数人と共に笑顔で働く。朝食の時間になる。
健全な会話だけが交わされる。
10代の男女にはピアスの穴があったが、今は使われていない。髪も染められている。
また働く。休憩時間になる。10代の男女のグループが近くの川へと向かう。
恋愛感情は一切ない。女の子たちが花を摘んで男の子たちに手渡す。
そんなふうにして静かに、この世界は終わりを迎えていく。

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ふと、別件の話。
家の近くの、毎週利用しているチェーン店のクリーニング屋
店員は皆女性。パートなのだろう、50代が中心。
制服代わりに真っ白なポロシャツを着ている。
それがもう、なんともお下劣な妄想を掻き立てるものであって。


くたびれた体の線が崩れてるのがはっきりと浮き出ている。
なんで白なのか。
昔はもっとすらっとしてたんだろうなとか。
張りのある乳房をしてたんだろうなとか。


なんというかもはやいろんな意味で淡い恐怖感を感じる。
生活とか年月というものが人間をどんなふうに変えるものなのか。
旦那の給料だけでは成り立たず、パートに出て白いポロシャツを着る。
家に帰ったとき、そこにはどんな性行為があるのか。ないのか。
なんだか残酷だ。